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令和4年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:農業費 目:園芸試験場費
事業名:

新技術を活用した他産地に打ち勝つブドウ栽培技術の確立

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農林水産部 園芸試験場 砂丘地農業研究センター 

電話番号:0858-36-2039  E-mail:engeishiken@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
令和4年度当初予算額 1,905千円 12,243千円 14,148千円 1.3人 0.7人 0.0人
令和4年度当初予算要求額 1,905千円 12,243千円 14,148千円 1.3人 0.7人 0.0人
R3年度当初予算額 0千円 0千円 0千円 0.0人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:1,905千円  (前年度予算額 0千円)  財源:単県 

一般事業査定:計上   計上額:1,905千円

事業内容

1 事業の目的・概要

鳥取県のブドウ栽培は県中部の北条砂丘地帯等を主産地として「デラウェア」、「ピオーネ」等が栽培されており、最近は消費者の人気が高い「シャインマスカット」の生産が増加している。しかし、近年の温暖化に伴う品質の低下、施設の老朽化等の変化により、既存品種の高品質化、儲かる新品種の選定および栽培法の確立、低コスト栽培法の確立が急務である。

    (1)鳥取の産地にマッチした次世代を担うブドウ新品種を選定する。
    (2)管理作業の省力化を図りつつ、高品質な果実生産が可能な新たな栽培技術を確立する。
    (3)施設の更新や新設の際に比較的取り組みすい鳥取県型低コスト単棟ハウスについて、ブドウ栽培への適用性の確認および改良を検討する。

2 主な事業内容

小課題名主な研究内容
1「シャインマスカット」に続く新品種の選定(1)シャインマスカットを親とする子孫品種の試作・評価
(2)農研機構(国)や他県、民間等で育成された有望品種の試作・評価
基幹品種の高品質化(1)基幹品種の省力化、安定化栽培技術の開発
(2)光反射マルチ、LED補光による高品質化の検討
(3)本県に適した根域制限栽培法の確立
鳥取型低コスト単棟ハウスにおける栽培技術の開発(1)低コストハウスの天面換気の検討
(2)スマート技術によるハウスの低コストな自動化、省力化の検討

3 背景

(1)消費者の嗜好としては「シャインマスカット」のように、皮ごと食べることができて高品質なブドウが期待されているため、「シャインマスカット」の特徴を受け継ぐ多数の子孫品種の中から、鳥取に適した品種を選定してほしいとの要望がある。
(2)近年、温暖化等の影響を受け、着色不良、糖度低下が問題となっている。また「シャインマスカット」やその子孫品種等の樹勢が強い品種において着果安定、早期成園化が望まれている。さらに、新規就農者を中心にブドウ栽培が検討されるが、土壌条件が制限要因となり導入に至らない場合が多い。そこで、土壌条件に左右されず、県下全域で栽培可能な技術の開発が望まれている。
(3)ブドウのハウス栽培は連棟型の無加温ハウスが主流であるが設置コストが高い。そこで、野菜で導入が進められている鳥取県型低コスト単棟ハウスを活用したブドウ栽培の可能性を検討する。

4 事業の効果

(1)鳥取県の気候や施設に適合した次世代の新品種を選定することにより、品種更新を計画する生産者や新規就農者が品種選択する際の参考となる。
(2)「ピオーネ」、「シャインマスカット」、「デラウェア」等の基幹品種において、着色促進、糖度アップ、収量増加につながる新技術を開発し、生産者の経営安定を図る。また、ポットを用いて水と肥料を理想的な状態で管理する「根域制限栽培法」を確立することにより、シャインマスカットのように強樹勢(着果が不安定)な品種でも安定的かつ省力的に着果させることができ、土壌を選ばず早期成園化が可能となる。
(3)消費者から人気があり高値で販売されている「シャインマスカット」が低コスト単棟ハウスで栽培可能となることで、「シャインマスカット」の栽培面積増加、生産額の向上、新規就農者の増加等が期待できる。

5 令和4年度の要求額内訳

           内訳 要求額(単位:千円)
学会・検討会・研修会への出席旅費          183
ブドウ栽培用資材・分析用試薬購入費        1,631
使用料及び賃借料(バックホーレンタル料)           91
           合計        1,905

6 年次別事業内容と事業費

 年度  事業費
(単位:千円)
            事業内容
 R4  1,905「シャインマスカット」に続く次世代の品種の検討
基幹品種の高品質化の検討
低コスト単棟ハウスでの栽培技術の開発
 R5  1,905「シャインマスカット」に続く次世代の品種の検討
基幹品種の高品質化の検討
低コスト単棟ハウスでの栽培技術の開発
 R6  1,905「シャインマスカット」に続く次世代の品種の検討
基幹品種の高品質化の検討
低コスト単棟ハウスでの栽培技術の開発
 R7  1,905「シャインマスカット」に続く次世代の品種の検討
基幹品種の高品質化の検討
低コスト単棟ハウスでの栽培技術の開発
 R8  1,905「シャインマスカット」に続く次世代の品種の選定
基幹品種の高品質化技術の確立
低コスト単棟ハウスでの栽培技術の確立
 合計  9,525

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

〈これまでの成果〉
(1)「シャインマスカット」に続く次世代の品種の検討
・シャインマスカットの特性を受け継ぐ子孫品種等(8品種)について試作し、結実したものは果実調査して、現在まで本県に適性のない2品種を淘汰した。
(2)基幹品種の高品質化
・「ピオーネ」を4品種の台木に接ぎ木して比較したところ、収穫期や果実品質に差はなかったが、「3309」「101ー14」は「5BB」「188-08」より収量がやや多かった。
・「シャインマスカット」は樹勢が強いため、新梢伸長を抑制する効果がある農薬(フラスター液剤)を散布すると副梢伸長の抑制効果が認められた。
(3)低コスト単棟ハウスでの栽培技術の開発
・鳥取型低コスト単棟ハウスにブドウ棚を設置し、「シャインマスカット」を植付けて育成中である。

これまでの取組に対する評価

○新規事業に対する評価
令和3年度農林水産部試験研究機関の試験研究に係る外部評価委員会(事前評価)の結果
   評点 12.2  判定 ◎ (※評点9以上で試験実施)
評価委員の主な意見
・「シャインマスカット」は最近人気のあるフルーツ。今後、鳥取独自の品種が選定され、コスト削減などで消費者が利用しやすくなることを期待する。
・「シャインマスカット」への急激な品種移行は危険性を伴う。今後は「多品種少量生産+多栽培形態」を目指すべき。
・水稲の将来性を考えると、畑地転換で果樹(ブドウ等)に変えていくことは良いと思う。
・低コスト単棟ハウスを利用することにより、初期投資を抑えられることは利点だが、同面積の連棟ハウスと比較して、収量、作業効率、消毒薬剤の経費等の長期的な比較が必要である。
・低コストハウスのスマート化について、まず経費のかからない温度センサー、監視装置等の導入を進めていくべきである。

財政課処理欄


要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 0 0 0 0 0 0 0 0 0
要求額 1,905 0 0 0 0 0 0 0 1,905

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 1,905 0 0 0 0 0 0 0 1,905
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0