(1)県社協の役割
県社協は、市町村社協、社会福祉団体、ボランティア等を幅広く支援するとともに、それらの団体と県や市町村の行政機関と連携して地域福祉を推進する中核的な組織である。
県社協の本来業務には、県下で安定した福祉サービス提供を行うための福祉人材の確保・養成や、災害発生時に被災地市町村社協が立ち上げる災害ボランティアセンターへの広域的な運営支援、広域的観点からの市町村社協支援等多岐にわたり、県域において福祉推進のための活動を行っている。
(2)人件費補助の必要性
県社協は都道府県域において広域的な見地から市町村社協及び社会福祉団体等と連携し地域福祉を推進する中核的な団体であり、国が示す「地域共生社会」の枠組みにおいては誰もが地域でくらすために支え合うコミュニティの形成を目指すこととされており、県社協及び市町村社協の役割はますます重要となる。
県社協に求められる役割が増大する中、県社協の経営状況は近年、自主財源の減少により相対的に悪化しており、財政調整積立金を取り崩しながら事業を実施せざるを得ない状況となっている。県社協においても自主財源の確保等の経営状況の改善に努めているが、収入増は困難な状況となっている。
今後も県社協における地域福祉を担う役割は増大していくことが見込まれ、今後も引き続き県社協交付金により人件費を確保し安定的な財政基盤の確保し、県社協が現場の声を聞く中で発見した課題への対応する自主事業の実施することで地域福祉を推進していくことが重要となる。
(3)要求方針
災害救援プラットホーム機能整備事業については県社協内の体制整備が完了したため、R3年度限りで終了する。なお、災害救援プラットホーム機能整備事業により策定したBCPについては、県社協運営費助成事業において管理する。
地域共生社会実現支援事業については、地域共生社会の実現における県社協及び市町村社協の役割が増大していることから、事業を拡充(1.5人役→2人役)してR4以降も事業を継続することとしたい。
事業名 | 事業内容 |
【継続・一部拡充】
1 市町村地域福祉活動計画策定支援事業 | 1 市町村社協担当制の内容
各市町村社協ごとに県社協職員を1名担当職員を配置する。訪問ヒアリングや市町村社協の基礎データの収集を通じて市町村社協ごとの課題を整理・分析を行い、支援を行う。
2 地域福祉推進支援員によるスーパーバイズ【拡充】
市町村社協担当制によって把握した課題等について「地域福祉推進支援員(スーパーバイザー)」等を中心に強み弱みなどを整理した支援台帳を策定し支援方針を立て支援を行う。 |
【拡充】
2 地域台帳(地域カルテ) | 市町村社協地域担と意見交換しながら、地域状況や支援経過等を記録化する「地域台帳(地域カルテ)」フォーマットを作成し、市町村社協において活動を日々記録化することにより、組織内での情報共有や地域住民へのアプローチに活用できるよう支援する。 |
【拡充】
3 住民意識啓発 | 各地での地域づくりにおいて取組の中心となる市町村社協職員は、意見を引き出し方や合意形成を図るファシリテーション技術の向上が求められおり、住民意識醸成に資する社協職員向け研修の実施や現場で活用出来る教材等を作成・紹介する。 |
【拡充】
4 情報プラットフォーム | 県社協が有する福祉関係団体等のネットワークを活用し、福祉に関する活動事例や調査報告、業界冊子や福祉に関する出版物や研修案内などを幅広く情報収集し市町村社協へ発信するとともに、法人運営に必要な会計、法務、労務等の情報についても情報発信を強化する。 |