全国的に移住定住の地域間競争が激化するなか、鳥取県への移住者を増やしていくためには、鳥取県が今まで地道に培ってきた取組を丁寧に継続・充実していくとともに、県内市町村や団体等への研修等を通じて受入側の専門性の向上と移住希望者へのきめ細かい移住フォローを図っていく必要がある。
鳥取県への移住を希望される方の視点に立ち、住宅・就職等の相談や情報発信を総合的に実施するとともに、移住潜在層をとりこぼしなく獲得するため、都市圏在住者を対象とした移住相談会等の取組を拡充し、更なる移住希望者の掘り起こしや移住支援を推進する。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、都市圏への一極集中がもたらすリスクが顕在化し、地方での暮らしや新たなライフスタイルに関心が高まっていることから、コロナ収束後の「新しい生活様式」に即した形での移住推進として、「オンライン」を活用した移住相談や情報発信等の取組により、潜在移住者層を取りこぼすことのないよう、「鳥取移住」について知っていただくためのチャンネルを多数用意し、本県への移住者獲得に結びつけていく。
○本県の人口は、昭和63年をピークに減少しており、直近の推計人口は約55万人となっている。(令和3年9月1日現在549,498人)
○令和2年1月総務省発表の住民基本台帳人口移動報告では、東京圏への転入超過数が前年に比べて約5万人縮小し、「内閣府新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」では、東京23区から地方移住へ関心のある者の割合がコロナ前に比べて10ポイント増加する等、地方移住に向けた意識変化が生じており、IJUターンの動きも加速している。
○令和2年度の本県への年間移住者数は2,136人(前年比−33人)となり、前年度と同程度であった。一方、令和2年度下半期は、1,280人となり、本県が統計データを取り始めた以降最高の移住者数となり、中山間地域での起業など、地元にはない目線で地域に活力を生み出していこうとする動きもみられる。
○人口減少や少子高齢化の深刻化が懸念される中で、IJUターンの動きは、人口減少への歯止め、地域社会の維持や活性化に寄与することが期待できる。
○県だけでなく、移住者の受け皿となる市町村や地元をはじめ、移住支援団体と連携して取り組むことが必要である。
○さらに、新型ウィルスの感染拡大により、窓口の縮小や相談会・イベント等の中止が余儀なくされる中、コロナ収束後に向けて、「新しい生活様式」に即した形での移住推進として、「オンライン」を活用した移住相談や情報発信等に積極的に取り組んでいくことが必要。