シルバー人材センターの会員数は、近年、横ばい傾向にあり、高齢者が希望する就業形態のマッチングを促進するため、多様な就業形態による就業機会を確保し、高齢者の活躍の場を増やすことで、会員数の増加を図る必要がある。
令和元年7月1日付けで、業種、職種、地域を限定し、週40時間までの就業を可能とする業務拡大について、県が指定したところであり、就業開拓推進員やホワイトカラー就業機会開発員による会員の就業先の開拓及びシルバー人材センターの普及啓発など、今後、更に強化していく必要がある。
[県の立場]
県では、令和新時代の施策の実現に向け、政策項目として「職場や介護現場など元気シニアの活躍推進はじめ生涯活躍社会」を掲げており、就業を希望する高齢者等のマッチング促進、潜在労働者の就業意欲の喚起を行い、元気なシニアパワーで地域を支える仕組みづくりに取り組むこととしている。
[地域高齢者の現状]
職場や地域で、元気な高齢者の豊かな経験や熟練した技能に対する期待がますます高まっている。また、高齢者の就労のニーズは多様化している。
[連合会の役割]
連合会は、鳥取県のシルバー連合本部として、県内の各シルバー人材センターと調整を図りつつ、県全体の人材事業の組織的運営に必要な事業を実施。
組織的な就業先の確保、安全・適正就業の取組、新規会員確保のための体験就業や技能講習の実施、また、シルバー派遣事業の実施主体であり、求人の市町村間広域調整などを行わなくてはならないため、必要最小限の体制を維持する必要がある。
<連合会の設置及び業務>
- 連合会は、シルバー事業の全国的な組織運営を展開するため、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づき、各都道府県に設置されている。(高齢法第44条関連)
- シルバー人材センター連合会は、鳥取県内の高齢者が臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業、並びにその他の社会参加活動の機会の提供をいつでも受けられるようシルバー事業を発展、拡充し、高齢者の生きがいの充実と福祉の増進及び活力のある地域社会づくりに寄与することとされている。(高齢法第45条関連)
- 多様な形態の就業機会の創出と女性会員の確保
人手不足分野や女性の活躍が期待される介護、育児等現役世代を支える分野など多岐にわたる就業ニーズが高まる中、高齢者の活躍が期待される。
⇒女性会員の就業機会の創出、新たな分野へのシルバー人材センターが行う派遣の取組の推進。
- 若年層の会員数の伸び悩み
定年を65歳まで引き上げることが可能となったことによる影響で、若年層の会員登録が減少傾向。
<要件緩和>
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第39条の改正により、都道府県知事が指定した場合に、職業紹介及び労働者派遣事業に限り、地域、業種及び職種を限定して週40時間を上限に就業時間を拡大することが可能となった。(指定日:令和元年7月1日)※通常は、月10日程度、概ね週20時間