1 事業の目的・概要
平成30年度から県が市町村とともに国民健康保険の保険者になったことから、健康寿命の延伸と医療費の適正化を目的として、市町村ごとの健康づくりを一層推進するため、市町村の行う保健事業が適切かつ効果的に実施できるよう支援を行っているところである。 令和4年度については次項の取組を行い、市町村保健事業への更なる支援を目指す。
2 事業内容
(1)市町村が実施する保健事業の更なる推進に資する基盤整備
特定健診・特定保健指導従事者研修会【392千円】 |
県全体の保健指導レベルの向上を図るため、市町村、医療保険者等の特定健康診査・特定保健指導に携わる従事者の人材育成研修会を実施する。
○実施主体:県(鳥取県保険者協議会との共催)
○対象:市町村(国保部門・衛生部門等)・民間業者等の医師、保健師、看護師、管理栄養士、健康運動指導士 等
○開催回数:4回(うち 県2回、鳥取県保険者協議会2回)予定
○研修内容:特定健診・特定保健指導実施率向上に向けた取組(先進・好事例等)
効果的な保健指導の実践(演習、実技等)
※国庫は国保・後期高齢医療制度被保険者に限定されているため、国保・後期高齢以外も対象とする研修の経費については
按分が必要。⇒被保険者按分により、70千円の繰入が必要。 |
慢性腎臓病(CKD)対策研修会【196千円】 |
慢性腎臓病対策を総合的・効果的に推進できる人材を育成し、被保険者の人工透析への移行を未然に防止することで、県の健康寿命の延伸と医療費の増加抑制を図るための研修会を実施する。
○実施主体:県
○対象:市町村(国保部門・衛生部門等)・民間業者等の医師、保健師、看護師、管理栄養士、健康運動指導士 等
○開催回数:1回
○研修内容:CKD(診療・生活療養指導)の基礎知識
効果的な保健指導の実践(演習、実技等) |
(2)市町村の現状分析・把握
市町村のデータ分析支援事業【10,000千円】 |
国保連合会が保有する国保データベース(KDB)システムを活用し、健診・医療・介護情報の分析を行い、市町村や関係機関へ情報提供することで、保険者の効率的かつ効果的な保健事業の推進に繋げる。
〇実施方法:委託 |
(3)都道府県が実施する保健事業
特定健診受診率向上支援事業【35,613千円】 |
令和3年度に「電話」から「通知」による個別勧奨を行っている。令和4年度は、昨年に引き続き「通知」による個別勧を行うことで、効率的かつ効果的に受診勧奨を行うことで受診率の向上を図り、被保険者の健康増進と医療費の適正化に繋げていく。
また、新聞広告により広く受診啓発を行うことで、受診率の更なる向上を目指す。
〇実施方法:委託
〇対象市町村:11市町村(国保被保険者対象) |
重複・多剤対策事業【27,913千円】 |
令和2年度に県内国保被保険者の重複・多剤服用者の状況分析を行い、当該者に服薬情報を通知し、薬局・医療機関への相談を促し、令和3年度については当事業効果を分析し、通知による成果の確認及び改善に至っていない対象者への対策を検討したところ。
令和4年度は、これまでの検証結果に基づいたより効果的な服薬情報の通知及びかかりつけ薬局等との連携を行い、被保険者の健康保持増進及び医療費の適正化を図る。あわせて、新聞広告により広く医薬品適正使用の啓発を行う。
〇実施方法:委託 |
(4)人材の確保・育成事業
糖尿病性腎症重症化予防の保保健指導に係る専門家派遣事業【4,740千円】 |
糖尿病療養指導等のスキルを有する専門職(栄養士)を派遣し、市町村が行う保健指導等の実施を支援する。
また、保健指導による糖尿病療養支援を行うことで、腎不全や人工透析への移行を防止し、被保険者の健康寿命の延伸や医療費適正化を図る。
〇実施方法:委託
〇対象市町村:10市町(国保被保険者対象) |
3.要求額
78,854千円
(参考)前年度要求額:52,590千円