1 事業の目的・概要
県内全域にわたり、その高速性や機動性を活用し、地上からは接近困難な場所において、迅速で効果的な救急・救助・消火活動等を行うため、消防防災ヘリコプターを運航するとともに、消防防災航空隊の体制を整備する。
2 主な事業内容
(1)消防防災ヘリコプター運航活動費
ア消防防災ヘリコプターの運航管理
○運航管理は民間会社に委託
・運航委託会社は朝日航洋(株)
※運航委託期間は、R2〜R6(債務負担行為) (R4 委託料 207,265千円)
○消防防災航空隊を組織
・隊員8名(隊長1名、副隊長2名、隊員5名)
・操縦士3名、整備士3名、運航安全管理担当1名(運航委託)
(令和4年4月から二人操縦士体制に移行)
イ消防防災ヘリコプターの概要
<機体>
○愛称「だいせん」(機種:AW139型)
○エンジン出力:3,358馬力、最大離陸重量:6,800kg
ウ運航体制
○運航日 365日体制
※ただし、定期点検等による運航不能期間が発生
○運航時間 原則8:30〜17:15(緊急時 日出〜日没)
エ耐空検査と4年点検 (29,386千円)
耐空検査…耐空証明書を得るために毎年実施
4年点検…製造時点検(平成26年9月3日)から4年毎に実施(メーカー指定の暦日点検のうち一番大規模な点検)
(2)消防防災航空センター管理費
消防防災ヘリコプター及び航空隊の活動拠点となる消防防災航空センターの維持・管理にかかる経費
○所在地:鳥取市湖山町北4丁目344−2(鳥取砂丘コナン空港内)
3 経費
○消防防災航空センター運航活動費 単位:千円
項目 | R4要求 | R3予算 | 増減 |
消防防災ヘリ運航管理等委託料 | 207,265 | 142,853 | 64,412 |
消防防災ヘリ耐空検査・4年点検委託料 | 29,386 | 15,709 | 13,677 |
オーバーホール等委託 | 0 | 10,415 | △10,415 |
消防防災ヘリ燃料費 | 25,441 | 21,893 | 3,548 |
消防防災ヘリ部品費・修繕・点検費 | 23,976 | 23,976 | 0 |
航空機保険料 | 17,433 | 17,433 | 0 |
燃料搬送車の購入 | 0 | 10,137 | △10,137 |
自動体外式除細動器(AED) | 783 | 0 | 783 |
電子部品保証制度加入負担金等 | 7,904 | 7,429 | 475 |
航空隊員活動用資機材費等 | 4,000 | 4,000 | 0 |
航空隊訓練・各種研修会参加費 | 2,944 | 2,960 | △16 |
航空隊員派遣元消防局への人件費助成 | 7,876 | 7,876 | 0 |
その他 | 1,313 | 1,292 | 21 |
| | | |
計 | 328,321 | 265,973 | 62,348 |
○消防防災航空センター管理費 単位:千円
項目 | R4要求 | R3予算 | 増減 |
センターの管理業務委託料(警備、廃棄物収集等) | 296 | 223 | 73 |
西部消防局派遣隊員宿舎賃借料 | 1,692 | 1,692 | 0 |
光熱水費 | 1,400 | 1,400 | 0 |
その他事務用品等 | 2,502 | 2,502 | 0 |
計 | 5,890 | 5,817 | 73 |
|
<前年との主な変更点等>
1消防防災ヘリコプター運航管理委託料 (R3 142,853千円 → R4 207,265千円)
令和元年9月に告示された「消防防災ヘリコプターの運航に関する基準」により、令和4年4月から二人操縦士体制(操縦士1名
増)で運航することが義務付けられ、その体制整備の経費を含む。(令和2年度から6年度の債務負担行為で議決済み)
2ヘリコプター耐空検査・4年点検委託料 (R3 15,709千円 → R4 29,386千円)
耐空検査(耐空証明書を得るために毎年実施)と4年点検(製造時点検(平成26年9月3日)から4年毎に実施(メーカー指定の暦日
点検のうち一番大規模な点検)
3自動体外式除細動器(AED)の更新(臨 783千円)
現在保有しているAEDは、平成28年2月に更新されたもので、6年経過している。本体のメーカー保証期間は5年、耐用期間(製造
販売業者が設定)は6年とされており、更新が必要なもの。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【事業目標】
消防防災ヘリコプターの安全運航と事故防止の徹底、隊員の安全確保を図る。
【取組状況・改善点】
平成10年の航空隊の発足以来、ヘリコプターの高速性・機動性を活用し、迅速で効果的な救急・救助、消火及び災害応急活動を行い、県民の安全・安心を守っている。この間、東日本大震災、熊本地震、鳥取県中部地震をはじめ、平成30年の西日本豪雨災害、令和2年7月豪雨等で、災害応急対策等、各種の航空消防防災活動を行ってきている。
これまでの取組に対する評価
平成27年3月に現機体(AW139)を導入し、同年12月から現機体での本格運航を開始して、毎年100件程度の救急・救助、消火等緊急運航を行っている。現機体は旧機体に比べ性能、能力がアップし、これまで以上に、消防防災ヘリコプターの活動に対する県民の期待は高まっていると考えており、これに応えていきたい。