現在の位置: 予算編成過程の公開 の 令和4年度予算 の 農林水産部の皆伐再造林推進強化事業
令和4年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  政策戦略事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:林業費 目:造林費
事業名:

皆伐再造林推進強化事業

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農林水産部 森林づくり推進課  

電話番号:0857-26-7298  E-mail:zaisei@pref.tottori.lg.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
R4年度当初予算要求額 17,954千円 10,252千円 28,206千円 1.3人 0.0人 0.0人
R3年度当初予算額 0千円 0千円 0千円 0.0人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:17,954千円  (前年度予算額 0千円)  財源:国1/2、単県 

事業内容

1 事業の目的・概要

皆伐再造林の推進強化には、再造林に係る森林所有者の負担軽減と、シカ被害対策に係るコストが課題であり、加えて急傾斜地や多雪など、本県特有の自然条件等に対応した施業モデルの構築や、シカ被害対策の効率化に向けた取組を支援する。

2 主な事業内容

(単位:千円)
事業名
事業内容
事業主体
要求額
林地残材の有効活用による「循環林業推進モデル事業」皆伐等現場から林地残材の搬出を促進し、再造林の効率化・低コスト化を検証する取組を支援。
○皆伐、間伐に伴う林地残材の集材及び林内土場等への集積、仕分け(枝葉、タンコロ、根株等)、積込等
○定額支援:皆伐10万円/ha、間伐3万円/ha
森林組合等林業事業体
3,300
皆伐等現場から搬出される林地残材をまとめ、機動的に計量・破砕する拠点(中間土場)を設ける等、効率的な収集・運搬システムの構築を図る。
○林地残材の運搬作業等、中間土場設置費(土地借上料・造成経費等)、機械借上等費(移動式チッパー・可搬式計量器等)、歩掛調査等
県(森林組合等林業事業体に委託)
10,000
地域連携による「シカ対策省力化モデル事業」猟友会や資材メーカー、有識者等と連携体制を図り、点検・維持管理の成果をメンテナンスしやすい防鹿柵の提案・開発に繋げる。
○防鹿柵の点検・維持管理(定額:1万円/km・回)
市町村、森林組合等林業事業体(市町村への間接補助)
1,500
ICT等の先端技術を導入し、罠等の見回りに係る省力化・低コスト化を実証する取組に対し支援。
○罠等に設置した発信機からスマートフォン等に遠隔通知するシステムの導入(補助率:国1/2)
森林組合等林業事業体
950
皆伐再造林イノベーション戦略会議皆伐再造林への転換に向けて、新たな考え方や技術を取り入れ効率化を図るなど、戦略的に人材育成、機械化、施業システム等のあり方を検討・研究。
○有識者を交え、林業関係者で構成する会議を開催。
○モデル事業の効果検証、下刈機械等デモ実演、特定母樹等の苗木供給に係る情報共有等。
2,204
合計
17,954

3 事業の背景・必要性

    ○本県では、県内人工林の約半数以上が植栽から50年以上経過し、森林資源の平準化や持続可能な林業経営の観点から、従来の間伐主体の森林整備から皆伐再造林へシフトしてくことが必要であるが、再造林に係る負担など課題もあり様子見の事業体も多い。

    ○皆伐は、大量に枝葉や根株、枯損木等の林地残材が発生するため、地拵えの労務負担が大きい。本県は急傾斜・狭隘な施行地が多く、雪による斜面下への流出や、可植面積が狭くなる等の理由で、林地残材を作業道や林内土場等に集積している事例が多い。
     →林地残材は多くの場合、林内に散在しており、集材に係るコストが過大。
     →工場残材と比べ各地の林地に点在しており収集・運搬等のコストが嵩むことから、一括して収集する拠点(中間土場)を設け、移動式チッパーの巡回によりチップ化、バイオマス工場等へ搬出する等、効率的な収集運搬システムの構築が必要。
     →林地残材の有効活用に活路が開けることで、収益性の向上や地拵え作業の簡略化によるコスト削減により、事業体の取組意欲の向上や、再造林の着実な実施が期待される。

    ○シカ対策の防鹿柵の効果を最大限に発揮するためには日常の点検や破損箇所の修繕が必要であるが、急傾斜・狭隘な施行地では労務負担が大きく、これらの経費負担から皆伐再造林に対し森林所有者の理解が得られにくい。
     →猟友会等との地域連携等により効率的に防鹿柵の点検・維持管理を行い、資材メーカー等との協業により点検等の成果をメンテナンスしやすい防鹿柵の提案・開発に繋げる

    ○皆伐再造林地でシカの捕獲に取組み、成果をあげている事業体もあるが、奥地に設置したくくり罠や柵の定期的な保守点検が負担。
     →罠の見回りにICT等の先端技術を導入するなど、捕獲作業の省力化、効率化のモデルとなる取組が必要。

    ○これらの課題を踏まえ、有識者、林業事業体等を交えた会議を開催し、新たな考え方や技術を取り入れ効率化を図るなど、戦略的に人材育成、機械化、施業システム等のあり方を関係者で検討・研究しつつ、皆伐再造林への転換に向けた取組みを集中的に展開・支援する。

これまでの取組と成果

これまでの取組状況


〇R元年度、専門コンサルタントへの委託により、皆伐再造林施業地の作業工程の調査、低コスト化に向けた検証・分析を実施。
〇R2年度、皆伐再造林の作業コスト低減にモデル的に取組む事業体を支援するとともに、取組を円滑に進めるため有識者を交えた検討会を開催。
〇R2年度、シカ密度の高い県東部で、効率的な防護柵の管理と林業事業体による捕獲に向けた検討会を開催。日野地区では、今後の被 害拡大に備え、林業事業体、県、町等で、早期被害防除体制の構築 を図るための検討会を開催。
○R3年度、急傾斜地や奥山等の条件不利地で、有識者からの指導助言を受け、架線系による低コストモデルの実証に着手。

これまでの取組に対する評価


〇地拵えコストが県外の施業地と比較して高いなどの課題があるが、大型レーキ等の機械化により低コスト化の方向性は見えつつある。
○一方で、コストの高止まりが皆伐に伴い大量に発生する林地残材の処理に起因しており、林地残材の搬出を促進し、燃料用チップとして有効活用する等、収益性を高め、作業の効率化・低コスト化につなげることが重要である。
〇シカ生息密度の高い県東部では、防護柵の設置や維持管理コストが近年急激に増加しており、低コスト化への足かせとなっている。
〇皆伐再造林の推進には、森林所有者の負担軽減や作業労務の軽減、生産性の向上が不可欠であり、引き続き低コスト化(効率化・省力化)に向けた取組を進めていく必要がある。




要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 0 0 0 0 0 0 0 0 0
要求額 17,954 950 0 0 0 0 0 4,800 12,204