現在の位置: 予算編成過程の公開 の 令和4年度予算 の 生活環境部の気候変動影響情報収集分析及び生態系への影響調査等事業(気候変動適応センター事業)
令和4年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:衛生費 項:公衆衛生費 目:衛生環境研究所費
事業名:

気候変動影響情報収集分析及び生態系への影響調査等事業(気候変動適応センター事業)

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生活環境部 衛生環境研究所 水環境対策チーム 

電話番号:0858-35-5417  E-mail:eiseikenkyu@pref.tottori.lg.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
R4年度当初予算要求額 5,754千円 9,463千円 15,217千円 1.2人 0.0人 0.0人
R3年度当初予算額 9,239千円 11,882千円 21,121千円 1.5人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:5,754千円  (前年度予算額 9,239千円)  財源:国庫10/10、単県 

事業内容

1 事業の目的・概要

平成30年12月施行の気候変動適応法に基づき、鳥取県の気候変動影響・適応に係る情報の収集・整理・分析・提供等を行う拠点として、衛生環境研究所に鳥取県気候変動適応センターを設置した(令和3年4月1日設置)。


    鳥取県気候変動適応センターの事業として、現在顕在化しつつあると言われている気候変動による鳥取県内への影響について、県民や事業者及び関係機関等と連携し、関連する様々な情報・データの収集・分析を行うとともに、陸域から海域への栄養塩等の流れが形成する生態系への影響に注目した調査等を行う。

    得られた情報・知見を発信して、県民や事業者に気候変動への意識を高めてもらうとともに、気候変動に伴うリスクに対応した取組(適応策)の推進に繋げる。

2 主な事業内容

(1)気候変動による県内への影響に関する情報収集・分析(3,264千円)・・・国庫(10/10)

 気候変動による鳥取県内への影響について、本県の基幹産業で県内自然環境の変化をいち早く反映すると考えられる農業及び水産業の状況や生じている影響について、農業・漁業従事者等と連携して情報収集するとともに、一般県民からも情報収集し妥当性確認を行って整理し、関連情報とともに取りまとめ、発信・普及啓発する(脱炭素社会推進課と連携実施)。
国庫(環境省の委託事業「国民参加による気候変動情報収集・分析委託業務」の委託料)を財源として、当該事業の実施要領に沿って実施。

ア情報収集

    (ア) 農業従事者及び関係者からの情報収集:アンケート・聴き取り
    (イ) 漁業従事者及び関係者からの情報収集:アンケート・聴き取り
    (ウ) その他県民からの情報収集:ワークショップを開催して情報収集
イ収集した情報の分析・妥当性確認等
    (ア) 観測データや既存の調査情報(文献、論文)との比較検討
    (イ) 関連分野の専門家によるヒアリング
ウ情報発信・普及啓発
    ア、イで収集・分析した情報や知見を発信。(2)で得られる知見も加えて発信。
    (ア) ホームページを活用した情報発信
    (イ) 普及啓発用の動画・リーフレットの作成
    (ウ) アのワークショップの機会を利用した情報発信


(2)生態系等への影響に係る調査等(2,490千円)・・・単県
栄養塩等の流れ・循環や、それらが形成する生態系(特に沿岸部海底における生態系・水環境)の実態を把握するとともに、これらに対する気候変動の影響を推定する(栽培漁業センターと連携実施)。

ア栄養塩等の流れ込みと沿岸の生態系の実態把握
    (ア) 漁業者からの情報聴き取り、事前調査
    (イ) 水質測定(主要成分、栄養塩、ラドン等の測定)
    (ウ) 生息生物(海藻、魚介類など)の状況把握
イ既存の関連情報収集(河川情報、流域情報、地質情報、漁場情報、気象情報 等)
ウ気候変動の影響の考察
    気候変動による影響(海面上昇や降水パターンの変化等に伴う影響)の考察

3 背景

○近年、気温上昇や大雨の頻度の増加、農作物の品質低下や動植物の分布域の変化、熱中症リスクの増加など、気候変動に伴う影響が様々な地域で顕在化しており、地球温暖化の進行に伴って、猛暑や豪雨のリスクは更に高まっていくと予測されている。
*鳥取地方気象台における1943年〜2017年の観測結果によると、年平均気温が長期的なトレンドとして100年あたり1.8℃の上昇傾向にあることが示されている。

○気候変動の影響が顕在化して、社会・経済にもたらす損害に対する危機感が高まる中、温室効果ガスの排出削減等により将来的な気候変動を抑制する「緩和策」に加え、既に発生している影響や被害の回避・軽減を図る「適応策」の重要性が高まっている。

○「緩和」と「適応」は気候変動対策の両輪と位置付けられ、人為的な気候変動の要因をできる限り抑制しつつ、避けられない環境変化に対して、柔軟かつ戦略的に”適応”することによって、持続可能な地域づくりに繋げていかなければならず、気候変動による影響について、本県に係る情報を収集して状況を把握する必要がある。

○平成30年12月には適応策の法的位置づけを明確化する「気候変動適応法」が施行され、地方自治体は、「地域気候変動適応計画」の策定と、「地域気候変動適応センター(地域の気候変動影響や適応に関する情報収集、整理、分析、提供等を行う拠点)」の確保等に努めることが規定された。

○これを受けて、「令和新時代とっとり環境イニシアティブプラン(令和2年3月策定)」を「地域気候変動適応計画」と位置付けるとともに、気候変動による県内への影響に関する情報収集・分析や、情報発信・県民・事業者への普及啓発等を行うこととし、その拠点として、令和3年4月1日、気候変動適応法に基づき、「鳥取県気候変動適応センター」を衛生環境研究所に設置した。

○鳥取県気候変動適応センターでは、以下のことに取り組むこととしており、本事業はその一環として実施するもの。
 1)気候変動による県内への影響に関する情報・データの収集・分析。
 2)関連する調査研究に取り組む。
 3)1)、2)で得られる情報・知見を発信し、普及啓発する。

4 効果等

○気候変動による鳥取県内の環境への影響について、特に県内の基幹産業で県民にも馴染みがある農業、漁業への影響の情報収集・分析等を行って具体的な結果を示すことにより、地球規模の問題である気候変動やその影響について、県民が身近な問題として捉えることができる。


○その結果、県民の気候変動やその影響に対する問題意識が高まり、農業分野等で既に取り組まれている「適応策」の更なる検討や、「緩和策」の促進に繋がる。

○栄養塩等の流れが形成する沿岸の水環境や生態系(漁業資源を含む)について、気候変動影響に係る評価を含め、科学的知見を得て関係付けることで、保全意識の醸成と漁業資源の付加価値向上(ブランド化)や販売促進に繋がる。

⇒気候変動による環境変化に対して柔軟且つ戦略的に対応することで、持続可能な地域づくりに繋がる。








要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 9,239 9,239 0 0 0 0 0 0 0
要求額 5,754 3,264 0 0 0 0 0 0 2,490