事業名:
戦略的園芸品目(イチゴ「とっておき」)総合対策事業
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農林水産部 生産振興課 園芸振興担当
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
会計年度任用職員 |
特別職非常勤職員 |
R4年度当初予算要求額 |
16,393千円 |
1,577千円 |
17,970千円 |
0.2人 |
0.0人 |
0.0人 |
R3年度当初予算額 |
19,172千円 |
1,584千円 |
20,756千円 |
0.2人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:16,393千円 (前年度予算額 19,172千円) 財源:単県
事業内容
1 事業の目的・概要
県育成のオリジナル新品種「とっておき」について、県内イチゴ産地の産地強化に繋がる生産基盤の整備、県内種苗供給体制づくり、販売促進・消費拡大の推進などを総合的に支援し、県内のイチゴ栽培面積10%アップ、「とっておき」販売額1億円アップを目指す。
2 主な事業内容
事業期間令和2年度〜令和4年度[継続]
(単位:千円)
| 細事業 | 項目 | 補助対象事業・補助対象経費 | 実施主体 | 県補助率
(上限額) | 要求額 | 前年度
予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 人づくり | 産地強化支援 | (1)「鳥取いちごブランド化推進協議会」の活動支援
(2)技術修得のための研修会等の開催
(会議、研修会等の開催、先進産地・主要市場の視察等に係る経費) | 生産組織 | 定額
(−) | 72 | 72 | なし |
2 | 物づくり | 生産・技術向上支援 | (1)単収向上、品質向上に係る機械、資材の導入支援
(CO2施用装置、暖房機械・軸折れ防止資材等、単収向上に資する機械や資材導入等に係る経費) | JA、農業者、法人等 | 県1/3、市町村1/6
※広域の場合は県1/3 | 3,893 | 1,050 | 補助上限額の撤廃 |
販売促進・消費拡大支援 | (1)「とっておき」PR資材等作成支援
(共通イラスト作成及び修正等に係る経費) | 生産組織 | 定額
(−) | 500 | 1,000 | 補助対象の範囲を縮小 |
(2)商談会出展等販売促進活動支援
(出展料、旅費、郵送費等、コロナ禍における「とっておき」PR活動に係る経費) | 生産組織、JA、農業者、法人等 | 県1/2、市町村1/6
※広域の場合は県1/2
(150千円/事業実施主体) | 450 | 450 | なし |
3 | 環境づくり | 産地規模拡大支援 | (1)イチゴ用大型低コストハウスの開発と推進実証事業
新たな大型低コストハウス試作・高設システム等の整備支援
※現状のハウスの仕様(間口6m)に加え、R2年度に試作した新たなハウスの仕様(間口8m等)の導入(附帯設備含む)を進め、イチゴ栽培の低コスト・効率化を図る。
(2)種苗供給体制構築実証事業
育苗環境整備支援(育苗受託者によるハウスやベンチ等の導入に係る経費) | 生産組織、JA、農業者、法人等 | (1)、(2)
県1/3、市町村1/6
※広域の場合は県1/3
((1)4,000千円/事業実施主体
(2)2,100千円/事業実施主体) | 11,478
(1)10,573
(2) 905 | 16,600
| なし |
合計 | 16,393 | 19,172 | |
3 背景
イチゴは、かつては鳥取県の主要な園芸品目であったが、平成25年に7.9ha、平成29年には7.2haまで減少している(とっとり農業戦略課調べ)。
- イチゴは規模拡大や新規就農での施設投資が高くなり、産地の規模拡大が進みにくい状況であるが、近年は高収益性に着目した、企業の参入等による生産拡大の動きもあり、新たな地域特産品としての育成や従業員の雇用創出に繋がることが期待されている。
- 県園芸試験場では、約20年かけ冬期の収量と果実品質に優れる新品種「とっておき」を育成し平成30年10月に品種登録した。「とっておき」は、生産者、消費者からの評価が飛躍的に高まっており、生産者数、栽培面積ともに増加し、産地強化の機運が高まっている。
- 「鳥取県限定」、「オリジナル品種」が販売上大きなメリットとなるという生産者からの要望を受け、生産者、JA等と協議しながら本品種を県内限定品種として県内の生産体制を強化する方針とした。
4 課題
県内イチゴ生産者は系統外出荷の生産者も多く、「鳥取いちごブランド化推進協議会」を新設し、情報共有をしながら戦略的に産地形成を促進することが必要である。
「とっておき」は、県内で栽培の多い「章姫」や「紅ほっぺ」等と細かな栽培技術が異なることから、新技術の導入や研修の実施等により、「とっておき」に合った栽培技術の向上を図ることが必要である。
「とっておき」の知名度はまだ低く、差別化した販売に向けて量産できる体制を整え、積極的に県内外へPRすることが急務である。県としても他課と連携してPRするほか、生産組織や各生産者が積極的にPRすることによるブランド力向上が必要である。
初期投資が高額であることが規模拡大や新規就農を阻む要因となっており、「とっておき」を起爆剤として、イチゴ産地の規模拡大を政策的に進めていく必要がある。
イチゴ経営で有利な年内早出しを進めるために、鳥取型低コストハウスの仕様よりも間口が広く(間口8m等)保温性に優れた新たな仕様開発が必須である。
現在「とっておき」の親株の育苗は、園芸試験場が緊急的に実施しているが、県内限定の方針の下、県内での育苗供給体制を民間事業者の中で構築することが急務である(R5年から民間業者による供給開始目標)。
5 前年度からの変更点
○物づくり(生産・技術向上支援)の補助上限額を撤廃する。
・「とっておき」は果実の軸が長く、旧来の土耕栽培では他の品種に比べて泥はね等の汚損リスクが高い。高品質なイチゴ栽培のため高設ベンチ導入のニーズが高いが、従来の補助上限額350千円/実施主体では十分な整備ができない。そこで、「とっておき」及びその生産に必要な高設ベンチの普及を加速化させるため、補助上限を撤廃する。
○物づくり(販売促進・消費拡大支援)の補助対象の範囲を縮小する。
・「とっておき」PR資材等作成支援としてこれまでポスター等の試作も対象としていたが、共通イラスト作成及び修正等にかかる経費のみに縮小する。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 事業目標
(1)県内のイチゴ栽培面積10%増加(H29年7.2ha→R5年8.0ha)
(2)「とっておき」栽培面積2.0ha増加(H29年0.5ha→R5年2.5ha)
2 取組状況
(1)全農とっとり、JA、生産者代表および県で構成する「鳥取いちごブランド化推進協議会」(以下、協議会)を設立し、プロジェクトチーム会議や、栽培技術研修会等を開催した。
(2)炭酸ガス施用装置等、単収向上や品質向上に係る機械、資材の導入が進んだ。一方で「とっておき」は果実の軸が長く、旧来の土耕栽培では他の品種に比べて泥はね等の汚損リスクが高い。高品質なイチゴ栽培のため高設ベンチ導入のニーズが高いが、従来の補助上限額350千円/実施主体では十分な整備ができない。
(3)協議会が「とっておき」の共通PR資材を試作し、直売所等販売店及び生産者に配布した。
県内在住イラストレーターによる共通イラストが、県内外から高く評価され、「とっておき」をPRできる機会が広がっている。
雑誌等への掲載や販売店とのコラボにあたり、イラストの変更や新規作成を求められた場合の対応が必要。
(4)間口8m等のイチゴ用大型低コストハウスが県内3箇所に設置され、協議会委員等で視察を行い、今後の普及に向けて意見交換した。
(5)育苗環境整備のためのハウス及び資材の導入支援を行った。
これまでの取組に対する評価
(1)協議会の設立により、農業団体と生産者等がいちごの生産振興、ブランド化に向けて意見交換する場が創出された。
栽培技術研修会では、「とっておき」への炭酸ガス施用について理解を深め、試験場担当者と生産者による積極的な意見交換が行われた。
(2)「とっておき」共通PR資材を作成したことで、消費者が目にする機会が増え、認知度向上が進んでいる。
※令和2年度鳥取県に関するイメージ調査(R3.1.29〜2.5実施)において、「鳥取県の『特産物』の認知」でイチゴは前年比+3%(8.9→
11.9)と大きくアップした。
(3)大型低コストハウスのモデル園設置により、今後の普及に向けた仕様の案について、検討が進んでいる。
(4)育苗環境整備のためのハウス及び資材が導入された。R4年度からの種苗供給体制構築にむけ準備が進んでいる。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
19,172 |
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19,172 |
要求額 |
16,393 |
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16,393 |