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令和4年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業調整      支出科目  款:民生費 項:社会福祉費 目:社会福祉総務費
事業名:

鳥取県再犯防止推進事業

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福祉保健部 福祉保健課 地域福祉推進担当 

電話番号:0857-26-7158  E-mail:fukushihoken@pref.tottori.lg.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
既整理額 0千円 3,943千円 3,943千円 0.5人 0.0人 0.0人
調整要求額 31,116千円 3,943千円 35,059千円 0.5人 0.0人 0.0人
要求総額 31,116千円 0千円 31,116千円 0.5人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:31,116千円    財源:国定額   追加:31,116千円

事業内容

1 事業の目的・概要

犯罪をした者等が、適切な福祉支援等を受けることにより、再び社会を構成する一員となるようにすることで、再び犯罪を行うことを防止し、県民が安全で安心して暮らせる地域づくりを行う。

2 主な事業内容

(単位:千円)
細事業名・内容
要求額
前年度予算額
既査定額
前年度からの
変更点
再犯防止推進会議の開催

【開催回数】年4回程度

【構成者】保護観察所、検察庁、各矯正施設等国の関係機関、更生保護等に取り組む民間団体等

【内容】再犯防止推進計画(H30〜R4)の進捗管理の共有。R5の計画改訂に向けて関係団体から意見聴取を行い、改正内容の検討を行う。

544

※全額県費
272

※全額県費




○鳥取県再犯防止推進計画(H30.4.1〜R5.3.31)の改訂作業のため、会議の開催を2回から4回に変更。

○出席者の謝金・旅費を計上(支給対象者14名×4回)。

+272千円
地域生活定着支援センター運営事業

(1)刑務所出所予定者のうち、帰住先がない障がい者又は高齢者であって、保護観察所から依頼のあった者並びに(2)障がい又は高齢により福祉的支援を必要とする被疑者・被告人等に対して、福祉サービスや生活環境の調整を行う地域生活定着支援センターを運営する。

(実施個別支援検討チーム会議の開催、福祉サービスへのつなぎ、手続等の同行支援、地域移行後のフォローアップ等)

30,544
 
【内訳】
うち国庫30,544
うち県費0

※R4国庫補助基準額案未定。
※R3国庫補助基準額(国10/10)32,667
31,141
 
【内訳】
うち国庫31,141
うち県費0
△597千円
再犯防止推進計画に関する取組

○研修会開催
・障がい者、高齢者事業所向け説明会の開催及び個別の事業所訪問

○広報啓発
・県政広報を活用した関係団体の情報発信
・学生ボランティアの活用について検討
・国機関に在籍する心理学の専門家と教育機関、市町村行政との連携を進める

28

※全額県費
19

※全額県費
+9千円
31,116
31,432
△316千円

3 背景

○窃盗などで服役を繰り返す者の中には、障がいを認定されて適切な福祉的支援を受けることができていれば、犯罪に至らない者もあるとの意見がある中、2006年(平成18年1月)の下関駅放火事件の犯人が放火の累犯障がい者であった

    ○必要とする福祉の支援を受けられなかった、又は帰る先を確保できないまま矯正施設を退所する高齢者、障がい者が数多く存在しているのではとの指摘を受けて、厚生労働省は平成21年度から「地域生活定着支援センター」を各都道府県に整備する事業に着手。鳥取県では平成22年7月に設置。平成23年度末に全都道府県に開設された。

    ○平成28年12月に成立された、「再犯の防止等の推進に関する法律(以下、再犯防止法という。)」及び、同年12月に閣議決定された「再犯防止推進計画」に基づき、鳥取県では平成30年4月1日に「鳥取県再犯防止推進計画」を策定。平成30年度から令和2年度まで、法務省の地域再犯防止推進モデル事業を活用し、被疑者等への入口支援を行う「鳥取県社会生活自立支援センター」を設置。また、国機関及び県内の更生保護活動を行う民間団体等から構成する、鳥取県再犯防止推進会議を実施し、再犯防止推進計画の進捗管理や情報共有を行っている。

    ○法務省の地域再犯防止推進モデル事業は令和2年度末で終了したが、令和3年度から、地域生活定着支援センターの支援対象者が拡大し、刑務所出所者だけでなく被疑者・被告人等で福祉的支援が必要な者についても支援(入口支援)を実施。

4 課題と対応策

○地域生活定着支援センターが実施する被疑者・被告人等への支援については、県内東部地区の依頼が多く、中西部地区のニーズに対応することが困難であったが、令和3年度より相談員(社会福祉士)を1名増員してセンターを運営。引き続き、中西部地区の市町村、関係機関等に対して広報を実施する必要がある。


○再犯防止に関する取組や意義については、関係機関や一般県民に充分に浸透しているとは言えず、引き続き周知・広報を図る必要があるため、福祉事業所の訪問、受け入れ先事業所を対象とした研修会を継続して実施していく。


これまでの取組と成果

これまでの取組状況

【事業目標】
◆犯罪・非行をした者を適切に福祉的支援へとつなげるとともに、地域社会で孤立しないよう、地域における支援体制を構築する。
◆刑法犯検挙者中の再犯者率を令和4年度末までに20%にする。

【取組状況】
◆鳥取県再犯防止推進会議において、県の新規事業についての担当課から説明や民間団体から現在の活動状況・課題等について説明、情報交換を実施。
○R2年10月:法務省地域再犯防止推進モデル事業の成果報告書(案)について、関係者に共有し確認を行った。また、薬物依存症支援拠点機関の渡辺病院が会議に加わり、取組内容を関係者で共有した。

◆鳥取県地域生活定着支援センターにおいて、刑務所出所者や被疑者・被告人等で福祉的支援が必要な者(依頼先からの相談案件)について、福祉サービスへのつなぎを実施。
(事例1)ホームレス状態だった対象者について、住居の確保を行い、地域生活が安定。また、金銭管理や身元引受人を成年後見制度に繋げたことで、万引きのリスクが低くなった事例有り(弁護士からの依頼)。成年後見人、ケアマネージャー、友人・知人、病院等の支援の輪ができ、社会生活自立支援センターも3ヶ月に1回、訪問又は電話連絡を行っている。
(事例2)知的障がい者の対象者について、支援が本格的に始まったところで、再犯を犯してしまった事例有り(弁護士からの依頼)。作業所に通い始めて2ヶ月で財布の置き引きを行う再犯。再犯の原因としては、支援者の輪が安定していなかったこと、対象者のIQが低いため、支援者のアドバイスが理解できにくかったこと等。
⇒再犯を犯してしまった事例については、実刑は免れたため面談を継続している。支援者と対象者で会議を行い、今後どのようなサービスを利用したいか話し合いを行っている。(対象者へは絵を使ってわかりやすく説明)

◆地域での支援者拡充のため、鳥取県の再犯防止に関する取組及び社会生活自立支援センターの事例紹介や事例検討会を開催。
⇒H30実績:東・中・西部の計35名参加(障がい事業所)
⇒R1実績:東・中・西部の計16名参加(高齢者施設)
⇒R2実績:東・中・西部の計101名参加(市町村、社協、ケアマネ等)

◆弁護士会、検察庁等の関係機関を対象とした入口支援の実施に関する勉強会、説明会を開催。(R1〜)

◆鳥取法務少年支援センターと県内の県立高校や市町村、社会福祉協議会等を訪問し、今後の連携について呼びかけを実施。(R1〜)

◆鳥取大学の授業の1コマでBBS会の広報活動や会員募集を実施し、鳥取大学から正式に1名入会有。(R1)

◆社会を明るくする運動の強化月間である7月にあわせて、県政だよりへの掲載や新聞掲載等を実施。(R1県政だより、R2新聞掲載)

◆鳥取刑務所の広報活動の一環である「矯正展」が新型コロナの影響で実施できなかったため、県庁で初めて鳥取刑務所作業製品展示即売会を実施。(R2)

これまでの取組に対する評価

【成果】
・地域生活定着支援センターを設置し、刑務所等の矯正施設出所者で、保護観察所において特別調整の対象となった高齢又は障がいにより福祉的支援が必要な者に対する支援を行った。(令和2年度特別調整実施人数:7名)

・社会生活自立支援センターを設置(H30〜R2)し、地域生活定着支援センターの支援対象となっていなかった起訴猶予者、執行猶予者、罰金・科料を受けた者、非行少年等へも支援の幅を広げ、福祉サービスの利用や居住先の確保などの支援を行った。(令和2年度実働人数:60名)

・高齢者施設等の職員を対象として、鳥取県の再犯防止に関する取組及び犯罪・非行をした者等への福祉的な支援の実態に関する説明会を開催した。犯罪・非行をした者等が再び地域で生活する際の支援者(入所先、サービス利用先)の拡充に努めた。

【課題】
・限られた期間(拘留期間等)内で対象者を適切な福祉サービスや住居・就労先などへつなげられるよう、支援先となる関係機関への周知を一層行う必要がある。

・地域生活定着支援センターは事務所の所在地が鳥取市であることから、中部及び西部での支援において地理的な制約が生じるため、中部・西部圏域における支援体制の在り方を検討する必要がある。

・関係者の再犯防止に関する取組や意義については、関係機関や一般県民に充分に浸透しているとは言えず、引き続き周知・広報を図る必要がある。




要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
既整理額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
保留要求額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
復活要求額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
追加要求額 31,116 30,544 0 0 0 0 0 0 572
保留・復活・追加 要求額 31,116 30,544 0 0 0 0 0 0 572
要求総額 31,116 30,544 0 0 0 0 0 0 572