○県産水産物の認知度の現状
・鳥取県では多種多様な魚介類が水揚げされているが、ブランド化している松葉ガニ、夏輝(イワガキ)、ハタハタ等以外は県外で十分PRされていない。
・鳥取県の魚のイメージを調査したところ、県産魚PR推進協議会等がPRしている松葉ガニ、白イカ、モサエビが上位を占めており、県魚のヒラメは認知度が低い。また、松葉ガニ以外は県外での認知度が低い。
・ブランド魚種や大衆魚以外にも、漁獲が多いが未利用魚と言われるものや逆に希少性が高すぎて売りにくい水産物があり、これらの高付加価値化やPR戦略の工夫が求められている。
○鳥取県における水産物流通の特徴
・県東中部の量販店では、境港産魚介類の販売が少ないため、圧倒的な水揚量を誇る境港でどのような魚が漁獲されているかあまり知られていない。これが因幡と伯耆の食文化にも現れており、県東中部では、これ以上境港産水産物の需要増が期待できない。
○境港高度衛生管理型市場整備事業による2号上屋の完成
・境港は令和4年夏に高度衛生管理型市場整備事業で整備している2号上屋が完成し、主要施設がリニューアルオープンを迎える。漁業者、卸売業者、仲卸業者も協力して境港の安全安心に向けた取り組みを進めており、県も境港の水産物の取扱い量増加を目指し、全国にPRする必要がある。
○アフターコロナを見据えた動き
・新型コロナウィルス感染症拡大前は、多くの外国人観光客が、境港水産振興協会HPから漁港見学ツアーに予約参加し、対応できる人手が不足している状況だった。現在、アフターコロナを見据えて国際便再開に向けた動きが進んでおり、令和4年度は再び外国人観光客が増加し、人手が不足することが想定される。