脱炭素技術研究会に「TPS実装WG」を創設し、県内工場の脱炭素化と収益力向上の両立に向けて、トヨタと連携して、製造中
核人材に対する現場研修や現場社員向けのTPS基礎研修を実施し、県内工場をTPS実装することで県内工場のCo2削減を図る。
令和4年度は、現場研修の場所を西部で実施しているが、ニーズが非常に高いことから東部エリアでも開催する。
(単位:千円)
| 細事業名 | 内容 | 要求額 | 前年度要求額 |
1 | 【拡充】
ベンチマーク研修(製造中核人材) 【委託】 | 社員自らが課題意識を持って改善活動に取組むために、本県で初めて、モデル工場を選定し、県内の製造中核人材を参集して実施し、トヨタTPS主査経験者がトヨタTPS指導を実施する。現場研修場所を西部一カ所から東部を追加し、県下2カ所で研修予定である。
〔日 時〕令和5年9月〜令和6年3月
〔回 数〕年6回(東部:6回、西部:6回)
〔形 式〕ベンチマーク方式(公開可能な工場を選定)に参加企業を参集して研修 ※モデル工場:トヨタTPS主査経験者が半年間かけてTPS指導を実施
※参加者:改善指導現場で得た経験を社内に持ち帰り実践
〔対 象〕製造中核人材(現場リーダー)
<事業効果について>
従来は、自社工場でコンサル等からTPS指導によりカイゼンを行うが、その場合、カイゼンしたら終わり、更なるカイゼンに繋がらないが、ベンチマーク研修により、異なる業種や他社の工場で学ぶことにより、社員自ら創意工夫をもってカイゼンに取り組むようになるため効果大。 | 3,240千円 | 1,906千円 |
2 | 【継続】
TPS基礎研修(工場現場社員)
【委託】 | 社員自らが課題意識を持って改善活動に取組むために、トヨタTPS主査経験者が県内製造業の現場社員を対象に、トヨタTPS入門から実践までの連続講座を実施する(初級〜中級)。
〔日 時〕令和5年4月〜令和6年3月
〔回 数〕全6回(東部:6回、西部:6回)
〔形 式〕セミナー方式(座学研修)
〔対 象〕現場社員
<参考>トヨタTPSの切口
- 改善:現場の作業効率を良くする
- 問題の見えるか:問題の内容を全員で共有
- なぜなぜ分析:1つの問題の原因に対して「なぜ」と5回質問を繰り返す
- 7つのムダどり:つくりすぎ・手持ち・運搬・加工・在庫・動作・不良をつくるを徹底的に排除
| 2,870千円 | 1,223千円 |
3 | 【新規】
TPSに基づく県内工場の現状調査事業
【委託】 | トヨタによるTPSに基づく現状調査を行い、TPS実装に向けた課題を調査し、課題を明確にしながら助言を行う。
〔対 象〕 TPS実装WG参画企業
〔診断数〕 1社1回(5社程度) | 150千円 | − |
4 | 【新規】
シンポジウム開催事業
【委託】 | TPS実装WG参画企業等を参集して、ベンチマーク研修等の成果発表会を行う。
〔日 時〕 令和6年3月
〔内 容〕 県内工場のTPS実装事例の発表、ベンチマーク研修参加者によるパネルディスカッション
<事業効果について>
脱炭素技術研究会に参画の企業へ成果発表を行うことで、取組企業の成果のまとめを確実なものとし、参画企業にとっては他社の改善状況や取組事例を知ることで、参考になる事例は自社に取り入れてもらう。発表会等を通して、県内企製造業が集まり意見交換をする「場」を提供することにより、全ての参加者が共に学び、刺激しあい、高めあえるようにする。 | 260千円 | − |
| | 合 計 | 6,520千円 | 3,129千円 |
過去にトヨタTPSに企業独自で取り組んだ事例もあるが、適切な指導がなく十分な成果につながっていない。今回、トヨタTPSの公式指導を受けることは、過去の研修資産を無駄にすることなく、有効に活かすことにもつながる。
〇過去にトヨタ車体TPSを委託して社員研修したが、頭では理解できるが実践できていない。(菊水フォージング)
○県内製造業でトヨタTPSを学んでいない経営者はいないが、現場の多忙さが上回り、なかなか実践できない。(安田精工)
○グループ内でトヨタTPSを学んだ社員が各工場で改善指導しているが、トヨタ本社工場のTPS主査に直接指導していただきたい。(NOK)
○他社のトヨタTPS指導を拝見できるのは初めての経験になる。モデル工場に県内製造業を集める研修は、今までにない研修で非常にいい勉強になる。(気高電機、NOK、FDKほか多数)