(1)鳥取家畜保健衛生所整備事業 12,349千円
老朽化した鳥取家畜保健衛生所の検査施設を新設し、機能向上を図るとともに、発生時に使用する動力噴霧器、防護服やマスク等を備蓄するスペースを整備する。
[R5年度]建築設計、地質調査(単県)
[R6年度]建築 (消費・安全対策交付金1/2)
(2)備蓄倉庫改修等事業 51,553千円
発生時に迅速に少人数で物資を運び出せるよう、動力フォークリフトを整備するとともに、備蓄倉庫として使用している旧八橋警察署を改修する。(改修:消費・安全対策交付金1/2)
(3)農場衛生対策強化事業(補助) 37,600千円
区分 | 内容 | 補助率 | 事業主体 | 要求額 | 備考 |
畜舎前室等整備支援 | 鶏舎前室や監視舎等(飼養衛生管理基準に定められた衣服の着替えや長靴交換、健康観察の記録等を行う棟又は部屋)の整備の支援、車両消毒エリアや場内の環境整備 | 県1/2
市町村1/6(任意) | 県内鶏生産者・団体 | 37,600 | |
(1) 鳥取家畜保健衛生所整備事業
ア 鳥取家畜保健衛生所(CB造、昭和55年3月完成)は建築後42年経過し、老朽化。平成26年度の耐震診断で耐震未対応、構造上耐震改修ができないとの結果から、改築、整備の検討を開始。
イ 平成29年に隣接する鳥取県農業共済組合東部家畜診療所の譲渡を受け、平成30年度に研修施設として活用できるよう改修。平成元年度国庫事業を活用し、焼却炉と解剖舎を整備した。衛生指導による家畜伝染病の侵入防止や日常の疾病対策等、家畜保健衛生所が果たす役割は益々大きくなっており、施設整備の緊急性は高い。
ウ 令和4年12月に管内で発生した高病原性鳥インフルエンザ対応では、現地防疫班の拠点として使用したが、検査室が一部屋しかなく発病した鶏を検査した職員とその他の職員が接触する等のバイオセキュリティ上の問題が生じた。また、現在の防疫準備室には初動対応に使用する資機材を十分保管できるスペースがないため他家保から搬送することとなり、農場対応の時間的ロスが生じた。さらに発生農場と家畜保健衛生所を往復する公用車の車両消毒について、運転者がその都度動力噴霧器により対応したため、時間を要することになった。このような問題点を踏まえて、検査棟及び備蓄スペース等の整備の緊急性が明らかとなった。
(2) 備蓄倉庫改修等事業
ア 現在、県内発生時の備蓄資材は、旧八橋警察署(琴浦町)と中小試験場旧絹屋分場(南部町)を利用している。初動に必要な資材が2カ所に分散しており、発生時に混乱するとともに、どちらも旧庁舎をそのまま利用しており、資材の搬入搬出は主に人力で行っている。旧八橋警察署ではフォーク式リフターも購入しているが、玄関部分は高さの関係で、高さが高い資材をリフターに乗せたまま搬出が出来ず、最終的なトラックへの積み込みは人力となっている。さらに焼却用密閉容器が保管スペースの過半を占めており、備蓄スペースが不足している。
イ 備蓄資材の中には消石灰やフレコンバックなどの重量物(20‐30キロ)も多く、人力での積込は時間もかかるうえ、人手も必要。このため、倉庫内外を動力フォークリフトで行き来できるよう、施設の一部を改修するとともに、現在は未利用である1階の開放スペースに扉等をつけ、保管スペースとして利用する。
(3) 農場衛生対策強化事業(補助)
・鶏舎内へのウイルスの持ち込みを防止するため、鶏舎の出入口に作業者の動線を管理し、更衣・長靴交換等を確実に実施するため、また健康観察の記録等を行うための前室又は監視棟等の整備を支援する。また、車両消毒エリアのコンクリート舗装を行うことで、洗浄後の汚水等による車両等の再汚染を防止するとともに、鶏舎周辺の舗装をおこなうことで、野生動物の侵入防止を図る。
(4) 普段から特定家畜伝染病が発生しないよう予防対策を行うとる必要がある。このため、より効果的な消毒ができる機材を家保に整備し、利用する。