これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【事業目標:浮魚の資源量推定のためのデータ収集、マアジ幼魚の発生量の把握、マイワシの資源変動を明らかにするための調査手法の開発】
(取組状況等)
・毎年、国および他県の試験研究機関とともに浮魚類の資源評価を行っている。
・資源評価結果に基づき浮魚類の漁獲可能量(TAC)を決定し、資源管理を行っている。
・資源回復の兆しがあるマアジについては資源管理計画による取組を実践している。
・漁海況連絡会議を県内で年3回行っている。
・クロマグロについて資源および産卵場調査を行い日本海産クロマグロの生態解明に努めている。
・水産総合研究センタ−および島根、富山県と連携して「マイワシ検討会」を開催し、マイワシ対馬暖流系群の生態解明に努めている。
・マイワシの資源評価は、変動の大きい漁獲情報に強い影響を受けており、その精度が低いことが問題になっている。そのため、漁獲量に左右されない資源量指標値の充実が不可欠であり、R3年度の5月に漁獲前のマイワシ幼魚の加入量を把握する試験を開始した。
これまでの取組に対する評価
・資源評価は年々精度が高まっている。
・マアジ資源回復計画の実践など、漁業者の資源管理への意識が高まってきている。
・年3回の漁海況連絡会議は、漁業経営、加工原料確保の参考になると評価を受けている。
・日本海で旋網により漁獲されたクロマグロは境漁港に殆ど水揚げされることから生態解明の研究を進めることは重要である。
・かつてマイワシの豊漁により境漁港は水揚げ量日本一の地位にあった。マイワシ資源の回復は境漁港の水産業振興に深く関係している。マイワシ資源は2014年に急落したが、2015年には回復の兆しを見せた。今後、資源増減にかかわるメカニズムの原因究明が求められる。
・マイワシ幼魚を採集することが出来なかった。他県で同じ漁具で採集できた実績があるため、参考にして再試験を行う予定。