1 事業の目的・概要
廃棄物リサイクル、最終処分場、土壌汚染等の現場で迅速かつ簡便に六価クロムを測定する方法を構築する。
2 主な事業内容
〇六価クロムの迅速分析法の検討
・ボルタンメトリー分析によりクロムを三価クロムと有害な六価クロムとに区別して迅速に測定する方法を検討する。
・ボルタンメトリー分析による六価クロムの測定おける妨害及びその除去方法について検討する。
〇カドミウム等他の有害重金属の迅速分析法の検討
・カドミウム及びその他の重金属元素についてボルタンメトリー分析による微量分析条件を検討する。
・ヒ素、セレン等の価数分析条件を検討する。
3 背景
○六価クロムの測定における課題
・公定法であるジフェニルカルバジド吸光光度法において妨害物質が存在すると発色せず測定ができない課題がある。
・妨害物質を多く含む廃棄物や廃液の検査において測定ができないケースが頻繁にある。
○迅速分析法に関するこれまでの研究
・廃棄物再生材の環境安全性に関する迅速試験法の開発(H29年度〜R1年度)において、蛍光X線分析による有害重金属の含有量及び溶出量の測定方法を検討した結果、クロムについては、総クロム(三価+六価)としてのみ対応可能であること、カドミウムについては、溶出量は感度が十分ではなく対応不可であること等の課題が残った。
4 事業期間及び事業費
年度 |
内容 |
事業費(千円) |
令和4年度 |
〇価数分析条件の検討、微量分析条件の検討
・クロムの価数分析条件の検討
-クロム:三価、六価
・他の重金属元素の価数分析条件の検討
-ヒ素:三価、五価
-セレン:四価、六価
・カドミウム及びその他の重金属元素の微量分析条件の検討 |
3,329 |
令和5年度 |
〇実試料への適用、現場分析法の検討
・廃棄物溶出液及び土壌溶出液等の分析条件の検討
・現場分析手順の確認及び現場分析フローの作成 |
1,820 |