1 事業の目的・概要
令和4年から急騰した輸入飼料価格により、経費の多くを飼料費が占める畜産農家の経営存続が危ぶまれている。飼料価格は一時高止まりしたまま推移していたが、令和6年1〜3月期配合飼料価格が海上運賃の上昇や円安の影響を受け値上げされ、配合飼料価格安定基金の補填金の発動もなく、今後更に経営が悪化することが見込まれることから、本県の畜産農家の経営を継続するため支援する。
2 補正要求理由
高止まっている飼料価格等により増大した経費に対して、畜産物に価格転嫁できていない状況であるため。
3 事業内容
対象者 | 令和6年度
支援内容 | 補助率 | 事業実施主体 | 事業対象期間 | 当初予算額
(単位:千円) | 補正要求額
(単位:千円) |
酪農家 | 飼料高騰に係る国の対策や乳価の値上げをしてもなお不足する経費について、一定の農家負担を除き支援する。 | 1/2 | 大山乳業農業協同組合 | 令和6年
7月〜令和7年3月 | 28,866 | 86,913 |
養鶏農家 | 飼料価格の高騰により経営が悪化している農家について、配合飼料価格安定制度で補てんされる上限を超える農家負担の一部を支援 | 1/3 | 鳥取県養鶏協会等 | 令和6年
7月〜令和7年3月 | 9,450 | 99,229 |
肉牛、養豚農家 | 牛及び豚マルキン※で補てんされる上限を超える部分の一部を支援 | 1/2 | (公社)鳥取県畜産推進機構 | 令和6年
7月〜令和7年3月
| 6,443 | 29,922 |
合 計 | 44,759 | 216,064 |
※牛及び豚マルキン制度:販売価格が生産費を下回った場合に、交付金を交付する制度(差額の9割補填)
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
(1)事業目標
飼料価格高騰対策を継続して支援することにより、県内畜産農家の経営維持を図る。
(2)取組状況・改善点
・ウクライナ情勢等による飼料価格の高騰に伴い、令和4年度から支援を実施している。
・県の支援及び国の配合飼料価格安定制度による補填金より畜産農家の廃業は回避できたが、このまま飼料価
格の高止まりが続けば国の補填金が出なくなることから、畜産農家は更に非常に厳しい状況となる。
・取引価格への価格転嫁は徐々に進んでいるが、急激な飼料価格の上昇分をカバーするほどの価格転嫁は難し
い状況であるため、飼料価格高騰について継続的に支援を行う。
これまでの取組に対する評価
・飼料価格高騰が続いているなか、県内で飼料価格高騰が原因で廃業する農家は今のところ出ていない。