これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<事業目標>
指定管理によりとっとりバイオフロンティアの管理運営を実施し、鳥取大学の染色体工学技術等を活用したバイオ産業の創出を促進する。
<取組状況・改善点>
〇バイオフロンティアに隣接するとっとり創薬実証センター(H30.4開設、鳥取大学所管)と連携した研究開発支援、学生等を対象とした次世代育成支援など新たなサービス提供にも取り組んでいる。
○鳥取大学の染色体工学技術を核とした医療イノベーションの創出に向けて、文部科学省の事業等を活用した研究開発が進められてきた。
第1期(H18〜20)及び第2期(H22〜H24)「地域イノベーションプログラム」
・人工染色体を活用したマウス・細胞等の基盤技術(細胞への遺伝子導入効率向上等)及び実用化技術(遺伝子導入技術を使ったマウス生産技術、細胞作成技術等)を確立した。
第3期(H25〜H29)「地域イノベーション戦略支援プログラム」
・これまでの技術を応用した製品開発による創薬支援ビジネスへの展開や新たなバイオ医薬品製造関連技術を開発した。
○国の医薬品創出プロジェクトへの参画、大手製薬企業等との共同開発、業務提携による営業力強化、ファンドからの出資等、各企業において事業化に向けた取組が進められており、引き続き各企業の取組を支援することで、バイオ関連産業の創出及び集積を図っていく。
これまでの取組に対する評価
○とっとりバイオフロンティアは令和5年度で開設から12年を迎えた。今後、染色体工学技術やバイオ関連企業の事業化に向けたマッチング支援等に取り組むとともに、更なるバイオ産業集積に向けた成果発現が期待される。
〇新型コロナ拡大以前は、国内だけでなく海外のバイオ系大型展示・商談会に出展支援を実施。創薬ベンチャー等が持つ資源と海外の大手製薬会社とのマッチングの支援を図り、海外の製薬企業との共同開発等への道筋を広げた。
〇令和元年度には、創薬ベンチャーの起業・育成のため、バイオ技術の知識に加え、起業や経営能力を兼ね備えた人材が求められていることから、バイオフロンティアの人材育成講座に「バイオビジネス/アントレプレナー育成講座」を開始し、研究者のバイオベンチャーとしての起業や経営力の向上に貢献した。
〇バイオフロンティアでの鳥大発ベンチャー企業の設立、県外のバイオ関連企業の入居とともに、H30.4月には隣接地にとっとり創薬実証センターが開設され、鳥大発ベンチャー企業の他、大手製薬会社が入居し、バイオ関連産業の集積が進んでいる。
〇鳥取大学において、国の地域イノベーション戦略支援プログラム(H25-29)等による染色体工学技術を核とする研究開発が進み、入居企業において、創薬支援ツールの製品化、国のプロジェクトへの参画、バイオ関連企業との業務提携・共同開発、ベンチャーキャピタルによる出資など、事業化に向けた動きが活発化している。
〇事業分野は、当初、想定されていた創薬支援ツール分野に加え、医薬品産業の動向を反映して、バイオ医薬品(抗体医薬品)分野、遺伝子・再生医療分野への展開も図られており、とっとり創薬実証センターでの実用化が期待されている。