事業名:
フードテック活用食品開発促進事業
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商工労働部 産業未来創造課 産業支援担当
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
会計年度任用職員 |
特別職非常勤職員 |
当初予算額 |
11,000千円 |
3,913千円 |
14,913千円 |
0.5人 |
0.0人 |
0.0人 |
当初予算要求額 |
11,900千円 |
3,913千円 |
15,813千円 |
0.5人 |
0.0人 |
0.0人 |
前年度当初予算額 |
0千円 |
0千円 |
0千円 |
0.5人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:11,900千円 (前年度予算額 0千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:11,000千円
事業内容
1 事業の目的・概要
近年、牛や豚などの食肉の代わりに、大豆やえんどう豆など植物由来の成分のみで作られる代替肉や、細胞から人工的に作られる培養肉等のニーズが高まっている。特に海外ではヴィーガン・ハラールに対応した食品や、健康意識の高い消費者向けの食品として、開発が盛んになりつつある。
本事業は、県内食品関連企業が新分野進出、新規事業立ち上げ等に繋げるために、フードテック(※)を活用し従来にはない新しい加工方法や食品原材料を開発する。また、海外展開も視野に入れ、食の多様性(ヴィーガン、ハラール、高齢者向け等)に対応した高付加価値の新商品開発、販路開拓を行う。
当面のターゲットとして、県内で製造される食品の副産物として大量に発生する「おから」、「魚」、「酒粕」等を活用したアップサイクルによる高付加価値化を目指すとともに、廃棄物を削減しつつ、食における問題解決や食の新たな可能性の拡充などを目指す。
※フードテックとは、「Food」と「Technology」を組み合わせた言葉で、最新の科学技術を活用することにより、従来にはない新しい食品材料や調理方法等を生み出す食の最先端技術です。
2 主な事業内容
(単位:千円)
| 細事業名 | 内容 | 要求額 | 前年度
予算額 | 前年度からの変更点 |
啓発事業 | フードテック活用
研究会事業 | 県内の食品製造業や飲食業を対象として、「ハラール」「ヴィーガン」等の食の多様性に対応するための、食の多様性の考え方や、海外を含めた新食品開発の取組やトレンドを紹介するセミナー・試食会を開催する。
また、地域の特徴や食文化を活かした地域食材・副産物のアップサイクルなどフードテックを活用した食品開発が、地域経済や産業創出に与える影響についてのセミナーを開催する。
■産業未来創造課が事務局 | 0 | 0 | ※令和5年度6月補正事業により実施
※産業未来創造事業にて要求 |
開発事業 | フードテック研究開発・
販路開拓事業 | フードテックを活用した高付加価値を創出する商品開発、販路開拓を支援する。
開発段階では、外部専門家も入れた検討会を開催し、県内のフードロス発生量とフードテック活用フードのトレンド・消費者ニーズ等を勘案して、開発ターゲットや方向性を決定する。
その方向性を元に、県内で発生している加工副産物を利用した新食品開発を行う。開発では、これまで産業技術センターが研究開発・試作を行った成果物を活用して、さらなる改良を加えるとともに、新規の副産物の利用についても検討する。
また開発中途において、マーケティング調査として、見た目、食感、味等の評価をするフォーカスインタビュー(試食会)を開催し、その意見を開発にフィードバックさせる。
開発した新食品は、展示会に出展し、飲食店・バイヤー・商社等に対してPRを行うとともに、ニーズ把握を行う。
■R5のターゲット: おから、酒粕、魚(骨・内蔵等) 等のアップサイクル
■産業技術センターに委託 | 11,900 | 0 | ※令和5年度6月補正事業により実施 |
合計 | 11,900 | 0 | |
3 背景
日本では人口は減少傾向にあるが、世界の人口は2015年の約73億8000万人に対し、2030年には約85億5000万人に到達するとされ、その先も増加傾向と予測されている。人口増加により懸念されているのが食料不足であり、今後地球温暖化による気候変動により収穫量の増大が見込めない中で、食料の生産を安定させる可能性があるフードテックが注目されている。
また、世界中には動物性の食料を摂らないベジタリアンやヴィーガン、宗教上の理由から動物性の食料が食べられないハラール等、食のニーズも多様化している。それらの菜食主義の人が食べられるように、植物性のタンパク質の開発が盛んになりつつある。
環境の側面ではSDGsの取組が盛んになっており、食品廃棄・食品ロス(フードロス)の問題が注目されている。世界では、生産される食料の3分の1が廃棄され、その量は1年あたり約13億トンともいわれている。SDGsでは食品ロスを減少させる目標を掲げており、日本政府も「SDGsアクションプラン2019」を策定し、食品廃棄物の削減や活用に向けた取り組みを進めている。鳥取県においても、第9次鳥取県廃棄物処理計画を策定し、環境負荷の低減や食品ロスの削減を推進している。
鳥取県内の食品加工企業では、円安、ウクライナ問題等により食用油、大豆、小麦等の原料費の急激な高騰により、原材料コストの抑制が急務となっている。また、SDGs目標に沿った廃棄物の削減が急務となる中で、廃棄物を原材料として捉え、製造コスト・廃棄コストの低減を図るとともに、廃棄物(副産物)を新たな高付加価値商品に転換する「アップサイクル」に取り組むことが、企業価値の向上に有効となる。
しかし、食品ロスの削減や高付加価値商品開発の取組に興味があるものの、1社単独ではサプライチェーンが構成できない他、課題解決や商品開発が困難であることから、関連企業(原材料・製造・物流等)が連携体制を構築するとともに、支援機関による体制構築支援も必要である。
4 前年度からの変更点
フードテック活用研究会事業は、産業未来創造事業にて要求
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
「鳥取県産業振興未来ビジョン」の目標(製造品出荷額9千億円(R6)、労働生産性700万円)の実現に向けて、鳥取県の基盤的産業である食品分野の成長軌道への転換や、脱炭素の産業創造と需要獲得を後押しする。
(令和5年度目標)
本事業による新食品の製品化の取組を開始する企業数:5社
廃棄物をアップサイクル食品の原材料として提供開始する企業数:5社
<取組状況・改善点>
○産業技術センターでは、境港漁港で水揚げされた魚について、未利用部位を活用した魚肉ブロックの技術移転・商品化を行ってきた。
○近年、副産物活用(おから)による新食品試作を行ってきており、試作品の試食会は高評価だった。
○これまでの産業技術センターの取組により、フードテックの蓄積はできたが、高付加価値商品を開発・商品化するためには、国内・海外の食のトレンドや食の多様性(ヴィーガン、ハラール対応等)を踏まえた商品企画や開発の方向性を明確にすることが不可欠である。
これまでの取組に対する評価
○未利用魚や副産物の有効活用による新食品開発に取り組んでおり、食品の加工技術、保存技術等のフードテックの蓄積がある。また、その技術を県内企業に移転し商品化も行ってきた。
○より高付加価値の商品を開発するためには、産業技術センター単独では困難であり、支援機関、研究機関、外部専門家等の連携体制により、ターゲット設定から販路開拓までの一気通貫の支援体制の構築が必要である。
○近年、植物性代替肉や培養肉等の代替肉の開発が盛んになっており、需要も急拡大している。海外も含めると巨大な市場となっており、これまでの技術蓄積と開発ターゲットが明確になれば参入の可能性が高い。
○脱炭素、廃棄物削減等のSDGs目標に沿った事業内容になる。
財政課処理欄
金額を精査しました。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
要求額 |
11,900 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
11,900 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
11,000 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
11,000 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
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0 |
0 |
0 |
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