事業名:
底魚資源変動調査
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水産振興局 水産試験場 底魚資源室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
会計年度任用職員 |
特別職非常勤職員 |
当初予算額 |
11,544千円 |
51,971千円 |
63,515千円 |
5.7人 |
2.5人 |
0.0人 |
当初予算要求額 |
11,544千円 |
51,971千円 |
63,515千円 |
5.7人 |
2.5人 |
0.0人 |
前年度当初予算額 |
13,469千円 |
51,628千円 |
65,097千円 |
5.7人 |
2.5人 |
0.0人 |
事業費
要求額:11,544千円 (前年度予算額 13,469千円) 財源:受託10/10、単県
一般事業査定:計上 計上額:11,544千円
事業内容
1 事業の目的・概要
R4年の沖合底びき網(以下、沖底)の漁獲金額は57.7億円(前年は55.9億円)、ベニズワイガニの境港への水揚げ金額は30.6億円(前年は20.9億円)であり、調査対象となる底魚資源は、県の最重要魚種である。本調査は、この底魚資源の持続的利用と沖底等の経営安定に資するため、モニタリング調査を行い、資源量の把握および適正な資源管理の提案等を行うことを目的としている。
2 主な事業内容
(1)モニタリング調査
底魚類を枯渇させることなく、末永く利用していくために必要となる資源量のモニタリング調査を行う。また、資源評価対象魚種の拡大に伴い、漁獲統計の収集を行う。
底魚類:海の海底に生息する魚介類(ズワイガニ、ベニズワイガニ、カレイ類、ハタハタ等)
項目 | 内容 | 主な対象種 |
市場調査 | ・水揚物の生物測定(体長、体重、成熟度、胃内容物) | ・ズワイガニ、ベニズワイガニ、ハタハタ、カレイ類(アカガレイ・ソウハチ・ヒレグロ)、ニギス |
漁獲統計収集調査 | ・従来の資源評価魚種の漁獲量集計
・R2年度以降の資源評価対象魚種拡大に対応する漁獲量集計 | ・従来の魚種:
ズワイガニ、ベニズワイガニ、ハタハタ、カレイ類、キアンコウ、ホッコクアカエビ、アカムツ、ニギス
・R2年度新規追加魚種:
ヒレグロ、ハツメ、トゲザコエビ、クロザコエビ、モロトゲアカエビ
・R3年度新規追加魚種:
キアンコウ、アンコウ、タナカゲンゲ、ホタルイカ
・R4年度新規追加魚種:
ノロゲンゲ、エッチュウバイ
・R5年度新規追加魚種:エゾボラモドキ |
試験船「第一鳥取丸」調査 | ・試験操業による分布調査
※R1年度からズワイガニ稚ガニ分布調査を開始
※R3年度からベニズワイガニ稚ガニ分布調査及びハタハタの漁場形成要因調査を開始 | ・ズワイガニ、ベニズワイガニ、ハタハタ、カレイ類 |
(2)フロンティア魚礁調査
ズワイガニとアカガレイの新たな保護育成魚礁の造成位置、構造等の決定のために必要となる情報を得るため、試験船を用いて調査を行う。
(3)標本船野帳調査
ズワイガニの混獲投棄状況について把握するため、沖底船(田後・網代各5隻、賀露3隻)にズワイガニの混獲投棄状況の混獲投棄状況の記録提出を依頼する。なお、H29年度まではオスを対象とし、H30年度からはメスも調査対象としている。
3 前年度からの変更点
委託料:R6年度の底魚類魚体購入等業務委託(3,349千円、10/10受託料)※前年度と同額
備品費:R6年度は要求なし。R5年度はトロール調査等で採集した漁獲物を測定する際の測定精度の向上、測定作業の効率化を目的として、船上で使用する台秤(1,925千円、10/10受託料)を要求。
4 予算比較
予算区分 | 内訳 | R6年度要求額
(単位:千円) | R5年度当初予算額
(単位:千円) |
委託料 | 魚体購入委託(対象:底魚類、ベニズワイガニ) | 3,349 | 3,349 |
備品費 | 船上で使用する台秤 | 0 | 1,925 |
旅費 | 普通旅費(資源評価会議、検討会、市場調査等 | 1,223 | 1,223 |
需用費 | 消耗品費、燃料費、印刷製本、魚体購入、漁具修繕料等 | 6,181 | 6,181 |
役務費 | 電話郵券、残処理 | 168 | 168 |
使用料 | 漁具交換クレーン代 | 623 | 623 |
合計 | 11,544 | 13,469 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
【事業目標】
本事業は、底魚資源の持続的利用と沖底等の経営安定に資するため、モニタリング調査を行い、資源量の把握及び適正な資源管理の提案等を行う。
【モニタリング調査】
ハタハタを対象とした沖底漁期前調査(8月)、ズワイガニ漁期前調査(10月)、ハタハタ春季調査(2月)の調査結果速報を漁業関係者等へ情報提供した。R1年度からズワイガニ稚ガニ分布調査(8月)を開始した。また、賀露、網代、田後の沖合底びき網漁業者に対して調査結果説明会を開催した。さらに、県底役員会等でズワイガニ資源状況について最新の調査結果を報告し、漁業関係者による資源管理の推進に役立てられた。
【フロンティア魚礁調査】
これまでに鳥取県が造成した増殖場では、特にメスガニで増殖場外よりも採集数が多く、保護育成礁の役割を果たしていることが確認されている。
【標本船調査】
これまで不明であったズワイガニ禁漁期間中のズワイガニ投棄及びズワイガニ漁期中の規定サイズ以外の投棄状況が把握できるようになった。さらに、H30年漁期からメスガニの投棄状況が把握できるようになった。
これまでの取組に対する評価
【モニタリング調査】
漁期前調査については、ズワイガニ、ハタハタ等、漁業者から「操業計画等を決める際の参考にしている」と評価されている。また、漁業者のみならず仲買業者等にも、今後水揚げする魚種やサイズ等を把握するための参考情報になっている。
ズワイガニ資源量は2021年漁期にかけて減少するという調査結果から、漁業者によるズワイガニの漁獲自主規制は強化され、近年、徐々に小型のカニが増えつつあり、資源が回復することが予想されている。
毎年5-6月にかけて水産研究・教育機構が主にズワイガニの資源量を把握するトロール調査を実施している。本県もその調査に合わせ並行操業を行い、調査結果については高い整合性が得られており、国の研究機関からも本県の調査について高い評価を得ている。
【フロンティア魚礁調査】
これまでに整備された保護育成礁の効果調査の継続とともに、これから造成予定(現時点で計画されていた32群のうち27群は完成)の保護育成礁についても引き続き調査を行ってほしいとの要望がある。
【標本船調査】
漁業者自らが積極的に調査に参加し、資源管理に対する意識が高まった。調査結果を踏まえ、因但沖底協議会においてH28年漁期から11月に2日間の休漁を設け、H29年漁期からは休漁を11月に72時間以上、R1年漁期からは11月に96時間以上に延長している。また、H29年漁期から隠岐西方海域、H30年度には隠岐北西海域に周年の禁漁区を設定。R1年度には隠岐北方海域にズワイガニ漁解禁まで操業禁漁区を設定している(2023年漁期も自主規制は継続中)。
【全体的な評価】
現在、沖合底曳網漁業は収入的にズワイガニの漁獲に頼っている。これまでの自主規制の強化により小型のカニを中心に資源が回復基調にあるものの、依然、漁獲対象となる雄のカタガニ、雌のクロコの資源量は少なく、数年先まではズワイガニの漁獲量は低調に推移することが予想される。本調査を継続し、ズワイガニ以外での操業利益の確保やズワイガニの更なる資源管理の推進等を進める必要がある。
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
13,469 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
6,710 |
6,758 |
要求額 |
11,544 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
4,508 |
7,035 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
11,544 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
4,508 |
7,035 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |