これまでの取組と成果
これまでの取組状況
「次代の農業を担い、指導的役割を果たし得る人材を育成する。」を教育目標として実施し、就農率80%を目標とする。
<果樹コース>
本県オリジナルの梨新品種について、新規就農者等にも取り組みやすい単純化された樹形の「ジョイント仕立て」の面積拡大を図った。就農予定の学生、研修生は就農時に「ジョイント仕立て」を導入する計画としており、在学中に知識や管理技術の習得が可能となった。
<野菜コース>
栽培実践学習指導において、1年生は春夏作はハウス、露地ほ場で複数人で2年生と共に担当し、秋冬作からは1人で栽培から収穫までを計画をして栽培管理できるようになった。2年生はプロジェクト課題を主体に計画的に栽培管理を行い、併せて1年生に指導、助言を行い日常の栽培管理上の人員配置や作業の段取りを行えるようになった。
平成31年度より生産工程管理に取り組み、調製室、資材庫の整理を実施し、収穫物への異物混入のリスクは減少、資材等の所在及び在庫状況が明確となり管理作業がスムーズに行っており、令和2年度に白ネギでグローバルGAPの認証を取得し、5年度も模擬審査実施予定である。
<花きコース>
開花促進・抑制実践に取り組み、盆や彼岸に開花を合わせるなど花き経営の基礎を身に着けさせた。また、出荷物の売り上げ結果が、実習意欲の向上に繋がった。
パンジーのグローバルGAP模擬審査に向けて準備を行うことで、学生自らが詳細な管理日誌を記載したり、整理整頓、安全衛生に対する意識の高揚に繋がった。
<作物コース>
近隣農家から11筆の水田を借り上げており、2ヵ年を通じて学生1人当たり1〜2筆の水田を責任を持って管理することで、水稲の栽培計画の作成や管理作業を実施するために必要な技能、知識を習得することができた。
水稲では、慣行の栽培以外にケイフンや密苗を活用した低コスト栽培技術、ドローンを活用したスマート農業技術などの試験水田を設置し、実際に栽培を経験することで技術の習得や知見を深めた。
作物栽培をおこなう実習田とは別に、近隣の農家水田において水稲の基幹作業(耕起、田植え、収穫)主体の実習を年数回行い、大型機械等によるほ場作業技術の習得を図った。
白ネギ、ブロッコリーといった水田転作野菜の栽培実習の実施により、基礎的な栽培技術を習得した。
ロボットトラクター、自動操舵システムトラクター、ロボット田植機、収量コンバインなどの実演・体験会を実施し、スマート農機に関する技術的な知見を深めた。
令和4年度に導入した営農管理システムの活用を通じて、GAPに係る生産工程管理の意識が高まった。
<畜産コース>
酪農関係では牛群検定成績や生乳検査成績、牛のコンディションのスコア化など数値的根拠に基づく観察、管理技術を学んだ。
和牛関係では子牛の人工哺育や育成技術といった牛の成長過程における管理の重要ポイントを学習した。
生乳生産管理システムの学習の一環として、白バラ認証等の取り組みを継続中である。
<研修科>
実践的な研修教育指導等を行うため、アグリチャレンジ科、スキルアップ研修を運営し、就農希望者の掘り起こしや確実な就農・定着化に向け、研修希望段階から研修終了まで就農地の関係機関(市町村、普及所等)との情報共有を行い、就農準備や就農までの連携を図った。
アグリチャレンジ科、スキルアップ研修では、多様な担い手を育成確保するため、受講者個々との面談を重ね、就農意欲を具体化しながら、意向に沿った就農を支援した。
これまでの取組に対する評価
令和4年度養成課程卒業生の進路状況[就農率:52%]
・親元就農 4人
・農業生産法人等への雇用就農 9人
・農業研修 1人
・農協等団体及び一般企業への就職 7人
・公務員 2人
・大学進学等 2人
<果樹コース>
令和4年度卒業生6名のうち、親元就農2名、雇用就農1名、農業関連団体2名、公務員(農業系)1名であり、専攻分野での活躍が期待される。
<野菜コース>
令和4年度卒業生7名のうち、親元就農1名、雇用就農3名、農業研修1名、他の学校入学1名、農業関連会社就職1名であり、専攻分野での活躍が期待される。
<花きコース>
令和4年度卒業生2名のうち、雇用就農1名、農業団体就職1名であり、専攻分野での活躍が期待される。
<作物コース>
令和4年度卒業生6名のうち、親元就農1名、雇用就農1名、農業関係会社就職3名、大学進学1名であり、専攻分野での活躍が期待される。
<畜産コース>
令和4年度卒業生4名のうち、農業関係の雇用就農が3名、公務員が1名であり、専攻分野での活躍が期待される。
<研修科>
アグリチャレンジ科研修生25名のうち、14名が就農し、就農率は56%であった。