現在の位置: 予算編成過程の公開 の 令和6年度予算 の 水産振興局のとっとりの豊かな海再生推進事業
令和6年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  政策戦略事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:水産業費 目:水産業振興費
事業名:

とっとりの豊かな海再生推進事業

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水産振興局 漁業調整課 資源管理担当 

電話番号:0857-26-7303  E-mail:gyogyou-chousei@pref.tottori.lg.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
当初予算額 12,588千円 3,913千円 16,501千円 0.5人 0.0人 0.0人
当初予算要求額 13,240千円 3,913千円 17,153千円 0.5人 0.0人 0.0人
前年度当初予算額 18,983千円 3,899千円 22,882千円 0.5人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:13,240千円  (前年度予算額 18,983千円)  財源:単県 

政策戦略査定:計上   計上額:12,588千円

事業内容

1 事業の目的・概要

●海水温の更なる上昇に対応するため、次世代藻場造成種及び海藻養殖によるブルーカーボンの導入可能性を調査する。

    ●とっとりの藻場再生や藻場の魅力を県内外にPRし、Jブルークレジットの普及を図り、Jブルークレジット販売を促進することにより、ブルーカーボンのクレジット化を持続可能とする。

    ●ムラサキウニの大量発生により衰退した藻場被害解消のため、ウニ集中駆除範囲を拡大することにより、鳥取の豊かな海の土台である藻場再生を通じて、アワビ類・サザエ・ウニ類の資源回復や海藻によるCO2吸収により持続可能な開発目標(SDGs)を進める。

    ●駆除されたムラサキウニの商品化に必要な技術開発(身入りの向上、蓄養による安定生産、適切な餌の検討、保存技術の開発)を行い、ムラサキウニの付加価値を向上させ、沿岸漁業者の新事業を創出し、漁業者の経営安定、浜の活性化につなげる。

2 主な事業内容

(1)ブルーカーボンによるとっとりの豊かな海づくり                                         
(単位:千円)
事業名
R6年度
要求額
R5年度
予算額
概要
ブルーカーボン導入可能性調査
5,313
〇温暖化に伴う海水温の更なる上昇に対応するため、アラメ類の高水温耐性株の選抜及びアラメの次の海藻となる「次世代藻場造成種」の選定と導入可能性調査を行う。

〇県内のワカメ養殖事業者と協力し、活動の工夫によってCO2吸収量の増加を図ることにより、ワカメ養殖がJブルークレジット認証の対象となりうるか調査する。

とっとりの豊かな藻場の魅力発信事業
1,652
〇とっとりの藻場再生や藻場の魅力発信動画を作成することによって県内外にPRし、とっとりのJブルークレジットの普及を図る。

〇県内のJブルークレジット購入を記念に、とっとりでの活動をPRするパネルを作成することにより、Jブルークレジットの普及を図る。


    (2)ムラサキウニ駆除および藻場造成による藻場再生
(単位:千円)
補助金名
R6年度
要求額
R5年度
予算額
補助対象事業・補助対象経費
実施主体
県補助率
(上限額)
前年度からの変更点
水産多面的機能発揮対策事業補助金
999
806
国の水産多面的機能発揮対策事業を活用して行う藻場保全活動について支援する。

【活動内容】
令和4〜5年度の2年間のウニ集中駆除の成果として、集中駆除域の拡大手順と藻場回復のシナリオなどウニ駆除に特化した活動指針を作成する。

水産多面的機能発揮対策鳥取県地域協議会
県15/100
(市町15/100、国70/100)
〇各漁協の要望額の増加

〇アラメ種苗単価の上昇

     ※ウニ被害藻場緊急回復対策事業(R5当初予算額:12,901千円)は令和5年度で終了。

    (3)ムラサキウニの商品化に向けた調査研究
(単位:千円)
事業名
R6年度
要求額
R5年度
予算額
概要
前年度からの変更点
ウニ漁港内蓄養技術開発
4,776
4,776
〇成長にばらつきが出ないような飼育方法の検討や蓄養現場の実態に即した蓄養時期等の検討を行う。

〇蓄養効率の向上に向け、高密度飼育や養殖規模拡大を検討する。
〇令和6年度までの試験で得られた結果は、ウニ蓄養マニュアルとして、餌料や飼育条件などを取りまとめ、蓄養技術の普及を図る。
【実施場所】:鳥取県漁協泊支所(泊漁港)及び青谷支所(長和瀬漁港)

〇海面に特化した試験蓄養
ウニ保管技術開発試験・蓄養ウニのおいしさ判定
500
500
〇駆除されたウニを用いた加工品開発による付加価値向上を図るため、加工原材料の確保に必要なウニの保存技術開発試験を行うとともに、蓄養したウニの餌の違いによる美味しさの数値化を行う。

3 背景

●近年、ムラサキウニが10個体以上/m2の高密度分布(長崎県の磯焼け発生時は10〜16個体/m2)が確認されており、県内全域で食害による急激な藻場の衰退が確認されている。一旦、藻場が衰退すると再び元に戻すことは大変困難で、藻場の機能が失われ、沿岸漁業の衰退にも繋がってしまう。これまで、水産多面的機能発揮対策事業(国事業)で漁業者によるウニ駆除が実施されてきたが、ムラサキウニが著しく増加しており、減少には至っていない。また、国の事業費削減により県内全域で活動自体が縮小しているほか、漁業者が少ない地域では十分な活動が行えていない。
    ●バフンウニ、アカウニに加え、ムラサキウニも一部の漁業者により、昭和の頃、県西部を中心に生食用として採捕・販売されていたが、高齢化によるウニ採捕者の減少と、それに伴いムラサキウニが異常増殖し身入りが減少したこと等により、近年、利用は極めて少なくなっている。

    ●沿岸漁業では安定的な収益が期待できる採貝・採藻漁業は重要な漁業である。

4 藻場復活のロードマップ

●次世代藻場造成種(R6〜)及び海藻養殖(R6)によるブルーカーボンの導入可能性調査
●とっとりのJブルークレジットのPR普及(R6〜)
●漁業者によるウニ集中駆除を強化(5‐10回/年:これまでの2倍以上の駆除回数)
※水産多面的機能発揮対策事業を活用し、海藻の種苗設置をウニ集中駆除した海域で重点的に実施し、藻場復活を強力に進める。
●ウニ駆除に特化した活動指針の作成(R6)
●駆除ウニの一部は養殖利用(養殖に適した時期のみ)

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

(事業目標)
・アラメの高水温耐性株の選抜及びアラメの次の海藻となる藻場造成種を選定する。
・2年間のウニ集中駆除の効果調査を行い、ウニ駆除活動指針を作成する。
・ウニ集中駆除を各地区5回以上実施し、駆除区画では、生息密度を5個体以下/m2にする。
・商品化に向けた調査研究をとりまとめ、商品化に必要な蓄養マニュアルを作成する。

(取組状況・改善点)
・水産多面的機能発揮対策事業において平均2.5回/地区のウニ駆除を実施してきたが、ウニの高密度分布及び藻場の衰退が加速している。
・藻場の衰退を食い止めるため、水産多面的機能発揮対策事業にウニ集中駆除を適用し、ウニ駆除を強化する。
・漁業経営安定の一助とするため、駆除ウニの一部を商品化できるよう蓄養技術の確立に向け調査研究を行う。

これまでの取組に対する評価

・令和4年度は、県下全域14地区で漁業者及び一般ボランティアダイバーによるウニ集中駆除を開始し、全ての地区で目標とする駆除回数を実施した。
・令和5年度は、県下全域15地区でウニ集中駆除を実施し、ほぼ全ての地区で3回まで駆除を終えている。
・ウニの分布密度を1m2あたり5個体以下とすることを目標としており、全地区とも集中駆除を行った区画については、大幅に個体数が減少した。
・令和4年度ウニ集中駆除区画において、令和5年度に効果調査を行った結果、ほぼ全地区でウニの分布密度が減少するとともに、サイズも小型となった。過半数以上地区で藻場の回復が確認されている。
・蓄養から約2週間後にかけて身入りの向上が確認された。餌の種類によっては、身入りの向上する餌と身入りが低下する餌があることが分かった。
・また、餌料によっては身入りが向上しても味や色が悪くなってしまうことがあると明らかになった。
・陸上水槽での飼育試験を行ったが、施設の特性上、掃除の際にウニがダメージを受け斃死に繋がりやすいことや施設トラブルの影響を受けやすいことなどから、水槽での蓄養は適していないと判断された。これを受け、次年度は海面養殖に絞り、その中で生産効率の向上を図るための試験に取り組む。

財政課処理欄


 とっとりの豊かな藻場の魅力発信事業について、PR経費の金額を精査しました。予算の範囲内で効果的な広報を実施してください。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 18,983 0 0 0 0 0 0 4,300 14,683
要求額 13,240 0 0 0 0 0 0 0 13,240

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 12,588 0 0 0 0 0 0 0 12,588
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0