(1)農泊地域向けオンラインセミナーの開催 723千円(前年度723千円)
農泊に取り組んでいる(取り組もうとしている)地域・団体などを対象に農泊地域の磨き上げ・魅力向上に関するセミナーを開催し、県内における農泊地域の取組・受入れ体制の整備を推進する。
【内容】 農泊品質評価支援制度(日本ファームステイ協会)の活用に向け、令和6年度は実際の制度活用に向けた実地研修を検討。
(令和5年度は令和地域の磨き上げ事例、評価員から農泊地域へのアドバイスなど、座学のセミナーを実施)
(2)魅力ある滞在エリア創造支援事業 7,256千円(前年度7,156千円)
○観光客の心に響く滞在型地域創造事業補助金審査会開催 56千円
○観光客の心に響く滞在型地域創造事業補助金
地域として農泊に取り組む体制整備、鳥取県らしさを堪能する特色ある宿泊(農家民泊、古民家活用)や地域資源を活用した魅力ある観光コンテンツの磨き上げ(地場産品を活用した食事メニュー、農山漁村ならではの農業・漁業体験、自然体験や文化体験等の体験プログラムの開発等)を支援する。
(単位:千円)
| 補助金名 | 補助対象事業・補助対象経費 | 実施主体 | 県補助率
(上限額) | 要求額 | 前年度
予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 観光客の心に響く滞在型地域創造事業補助金 | (1)体験メニュー等創造事業
地域資源を活用した魅力ある観光コンテンツの磨き上げ、PR経費 等 | 宿泊事業者 | 2/3
(500) | 0 | 500 | |
(2)農泊エリア推進事業
地域の協議会が行う、農泊を地域のビジネスとして行うための活動経費(受入家庭確保活動、研修会開催、アドバイザー委託、先進地視察、
滞在エリアの品質評価のために必要な経費等) | 民泊推進協議会 | 2/3
(1,000) | 1,000 | 2,000 | |
(3)施設整備事業
古民家等を活用した滞在施設や農林漁業体験プログラム等を有する家主同居型民泊施設の整備 | 宿泊事業者
民泊推進協議会
(市町村間接補助) | 1/3
※市町村1/6
(2,000または200) | 6,200 | 4,600 | |
(4)お試し体験受入
試行的に行う場合に必要なレンタル備品や消耗品等の購入、視察・研修、外国人観光客を試行的に受け入れる場合に必要な経費通訳料、翻訳料、パンフレット等外国語案内ツール作成に係る経費等に要する経費 | 個人、団体、
宿泊事業者、民泊推進協議会 | 1/2
(150) | 0
| 0 | |
合計 | 7,200 | 7,100 | |
※(1)、(2)、(3)については、事業実施主体は最低5年以上民泊等施設の運営を行うこと。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を契機として、旅行者の関心が、遠方や海外への旅行よりも、3密を避け地元または近隣への宿泊・日帰り観光を楽しむ「マイクロツーリズム」へと変化する傾向が見られ、「田園回帰」による人の流れが全国的な広がりを持ちながら継続しているなど、田舎暮らしや農業体験等などエコツーリズム、グリーンツーリズムに対する関心が今後益々高まるものと考えられる。
また、都市部を離れて環境の良い地方でリモートワークを行うワーケーションが注目され、環境の良さや感染者の少なさから、本県においてもワーケーションの拠点となる農泊施設の需要は今後増加することが見込まれる。
・政府が策定した「明日の日本を支える観光ビジョン(平成28年3月策定)」では、「日本ならではの伝統的な生活体験と非農家を含む農村地域の人々との交流を楽しむ「農泊」を推進する」と位置づけられており、農泊の取組を推進していくことが必要である。
・また、令和2年3月に閣議決定された「新たな食料・農業・農村基本計画」では、農村の所得向上と地域の活性化を図るため、農泊を持続的なビジネスとして実施できる体制を持つ地域を創出し、都市と農村の交流や増大するインバウンド需要の呼び込みを促進するため、農泊を推進することとされている。
・農水省が令和3年7月に設置した「多様な地域資源の更なる活用に関する農泊推進研究会」では、農泊関係者、観光事業者等のほか有識者も交えて、農山漁村の多様な地域資源(食文化、景観、古民家など)の有効活用等について幅広く関係者間で情報共有し、次の時代の農泊のあり方を模索することを目的として、議論が進められているところ。
・(一社)日本ファームステイ協会は、客観的な評価基準により、農泊地域における宿泊施設の品質向上と支援を目的として「農泊品質評価支援制度」を令和3年度に新設。この制度を活用することで、農泊地域の宿泊施設などは品質を認証されるとともに評価で明らかとなった課題について改善支援に取り組むことができることから、今後の農泊地域・施設の活性化に繋がる制度。
・高齢化や人口減少が進行し活力が低下している農山漁村では、豊かな資源(地域の食・農村森林景観・海洋レクリエーション・古民家等の素材)を観光コンテンツとして磨き上げ、持続的なビジネスとして農泊を実施する必要がある。
<観光コンテンツの例>
・宿泊 古民家、農家民宿、廃校等を活用した宿泊施設
・食事 地産地消、地元食材を使用した郷土料理、ジビエ、
・体験 田植え、稲刈り、梨狩り等の農業体験、農村風景を楽しむサイクリング、ウォーキング、
トレッキング等自然体験、着物着付け体験、茶道、書道体験等文化体験