現在の位置: 予算編成過程の公開 の 令和6年度予算 の 商工労働部の中小企業リスク対策強化推進事業
令和6年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:商工費 項:商業費 目:商業振興費
事業名:

中小企業リスク対策強化推進事業

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商工労働部 商工政策課 産業振興未来ビジョン・経済再生担当 

電話番号:0857-26-7565  E-mail:shoukou-seisaku@pref.tottori.lg.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 会計年度任用職員 特別職非常勤職員
R6年度当初予算要求額 12,258千円 0千円 16,171千円 0.5人 0.0人 0.0人
R5年度当初予算額 12,984千円 3,899千円 16,883千円 0.5人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:12,258千円  (前年度予算額 12,984千円)  財源:単県 

事業内容

1 事業の目的・概要

毎年多発する自然災害や国際経済変動など、事業者は様々なリスク(危険性)と隣り合わせにある中、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の策定・実践を推進するとともに、多様化する経営リスクへの備えを促すことで、社会的信用力の向上及びサプライチェーンの維持・強化を図り、県内事業者の事業継続力を高める。

2 主な事業内容

(単位:千円)


    内容
    要求額
    前年度予算額
    前年度からの変更点
    (1) 普及啓発
    ○BCP普及啓発セミナー 103千円
     BCP策定等の必要性について理解を深め、策定意識を醸成することを目的としたセミナーを開催する。

    ○多様な経営リスク対策セミナー 700千円
    サプライチェーン上のリスクへの対応等、多様な経営リスクに対する意識啓発を行う。
    (例)価格適正化推進(県内事業者と取引先との適正・公正な関係構築に向け、下請中小企業振興法等に基づく望ましい取引慣行(振興基準)等の推進)など
    803
    802
    (2) 策定支援
    ○BCP策定ワークショップ
     専門家の指導のもとでBCPを策定するワークショップを開催し、県内企業のBCP策定数増加につなげる。
     多様なリスクに対するオールハザードモデルの「基本編」と発展編の「自然災害編」「感染症編」の策定につながるワークショップを実施する。
    1,170
    1,109
    ○とっとりBCPサポートセンター事業
     (1)無料個別相談(BCP策定支援) 180千円
     企業が事業継続やBCPに関する相談が可能な窓口を県庁内に設置し、BCPの専門家による無料の個別相談を実施する。
     (2)震災対策アドバイザー派遣 165千円
     企業に専門家を派遣し、ハザードマップに基づくリスク診断等を実施することで優先的に取り組む防災対策を明らかにし、企業の災害対応力強化に繋げる。
     (3)プッシュ型支援(BCP見直し支援) 280千円
     専門家、支援機関支援員と連携し、BCPに関心をもつ事業者を掘り起こしながら、個別訪問・伴走支援を実施。またBCP策定済の企業を対象に、BCPの専門家による計画のチェック・改善指導等をプッシュ型で支援する。
    625
    1,454
    ○簡易BCP策定コースの提供(「トリB」)
     「企業のリスク診断」、「水害・地震を想定した危機管理シミュレーション」、「事業継続対応に最低限必要な事項をまとめる簡易BCP作成」の3つの機能をインターネット上で利用可能なサイトを運営する。リスクへの気づき等から意識向上を図り、本格的なBCP策定に繋げる。
    1,004
    950
    (3) 人材育成
    ○BCP人材育成研修
     企業の中で、策定したBCPの見直しやBCP訓練が実施できる人材を育成することを目的とした研修。
    156
    139
    合計
    3,758
    4,484

    (鳥取県中小企業リスク対策強化補助金)
(単位:千円)
補助金名
補助対象事業・補助対象経費
実施主体
県補助率
(上限額)
要求額
前年度予算額
前年度からの変更点
   一般対策型補助対象事業
BCPの実効性の向上や災害対応力の強化のため必要な防災措置、事業継続を行う上で必要となる対策等を行おうとするものに対し、必要な設備等の導入に要する経費を補助

○補助対象経費
・防災設備(蓄電池、止水壁等)の購入経費や備蓄 等
・感染対策に繋がる事業活動強化(営業、採用活動等)に係るシステム等の導入・整備に要する経費
・拠点分散化(サテライト、製造現場、本社等)に必要なネットワーク形成等に要する経費

県内の中小企業者等
(BCPを策定済みの者に限る)
補助率1/2
上限額50万円
 (下限額30万円)
5,000
5,000
   





    地域連携型
○補助対象事業
BCPに基づき地域の住民や団体等の安心・安全に資する活動を行う場合に要する経費を補助

○補助対象経費
・電力の地域開放(蓄電池、自家発電機、災害用携帯充電器、投光器等)

・豪雪等の雪害に対し、地域の除雪等を行うための機器等(除雪機等)

・地域に提供する備蓄品(非常食、簡易トイレ、毛布等)等

県内の中小企業者等
(BCPにおいて地域に対して協力できる事項を定めている、かつ地域・団体等、複数事業者間で協定等を締結している者に限る)
補助率2/3
上限額100万円
 (下限額30万円)
2,000
2,000
 多様な経営リスク対 策型○補助対象事業
価格適正化、サプライチェーンの維持・強化対応等のために必要な対策や調査等に要する経費を補助

○補助対象経費
・自社やサプライヤーに対する調査に要する経費(旅費、調査委託費等)

・価格適正化推進、サプライチェーン維持・強化対応等に必要な法務的業務の委託費等(弁護士への相談、書類作成等の委託費等)

・価格適正化推進、サプライチェーン維持・強化対応等を目的とした取り組みに対し、専門家(機関)に依頼するためのコンサルティング費用等

県内の中小企業者等
(パートナーシップ構築宣言を行っている者又は事業実施後にパートナーシップ構築宣言を行う者に限る)
補助率1/2
上限額30万円
1,500
1,500
合計
8,500
8,500

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

[事業目標]
○鳥取県国土強靭化計画(第1期計画)に基き、平成21年度から令和2年度間でBCP策定件数240件を目標とし、令和2年度末で達成。
○令和3年度からの第2期計画では、令和7年度末まで累計440件のBCP策定を目標とする。
[取組状況・改善点]
○国内で新型インフルエンザが発生した平成21年度より、企業のBCPの策定・見直しの支援のため、普及啓発セミナーやワークショップ等を開催。鳥取県国土強靭化地域計画(第1期計画)については、令和2年度末に達成。第2期計画は、令和3年度末時点で累計409件のBCP策定(達成率83.7%)となった。
○平成30年9月には、防災設備導入に対する補助や大規模改修等のための融資制度を創設。BCP策定・見直しの促進と防災対策の実効性の向上の両面から、県内中小企業の災害対応力強化に取り組んでいる。
○令和元年11月補正予算では、地域住民の安心・安全に対する取組を行う企業の活動を支援することで地域全体の災害対応力向上を図るための支援枠を創設。
○令和2年度は新型コロナウイルスの全国的な流行の中、オンラインでセミナーやワークショップの開催による継続的なBCP策定支援や、新型コロナウイルス感染症に対応した鳥取県版BCPモデルを作成・公開した。
○令和3年度は、自然災害や新型コロナウイルス感染症など、多様化するリスクへの対策が検討可能なオールハザード型のBCPモデルを作成・公開。また、WEB上で簡易に企業リスクの診断が可能なサイト「トリB」の公開や、専門家に対しBCP等のよろず相談が可能なサポートセンターを設置。
○令和4年度は、「トリB」に危機管理シミュレーション機能と簡易BCP作成機能を追加した他、地政学的要因などによる供給網の寸断など、サプライチェーン上の新たなリスクに対応することを目的とした補助金枠の創設や意識啓発事業も実施し、企業が事業継続を検討できる機会の創出を図っている。
〇令和5年度は、プッシュ型支援策に取り組み、県内事業者にBCPの策定のみではなく、見直しを進めることでBCPの実践力向上を図った。

これまでの取組に対する評価

○鳥取県国土強靭化計画(第1期計画)では、相次いで発生している自然災害や、令和2年度から感染拡大が本格化した新型コロナウイルス感染症への備えとしてのBCPの策定や実効性向上に対する取組の必要性が高まったことに対し、策定支援の強化やニーズに合わせた支援内容の拡充により、目標の達成へと至ったものと思料。
○国では、中小企業の事業継続力強化計画認定制度や、小規模事業者支援法を改正し、商工団体が市町村と連携して作成する事業継続力強化支援計画を都道府県が認定する制度を創設するなど、中小企業の強靭化に向けた取組を始めており、県としては、こうした新たな国の制度と連動し、県内中小企業のBCP策定及び防災対策向上につなげていく必要がある。
○新型コロナウイルス感染症の感染流行が続く中でも支援を継続するため、令和2年度よりオンラインを活用したセミナーやワークショップを開催し、継続した支援を実施してきた。また、オンラインの活用は、集合形式と異なり移動等の削減が可能となるため、企業が参加しやすい機会の創出にも繋がったものと思料。
○令和3年7月に発生し、県内企業にも強い影響を与えた豪雨災害をはじめ、頻発化する豪雨や台風などの水害リスクが増加している。今後発生する可能性のある大規模地震や長期化する新型感染症、気候変動等の新たなリスクと合わせ、様々な事象に対し対応できるようなオールハザード型のBCP策定等の支援を継続し、企業のリスク対策強化を図る必要がある。
○近年の地政学要因などによるリスクの多様化もあり、県内企業のリスク対策強化を図ることは地域経済強靭化のためにも喫緊の課題。今後商工団体や損害保険会社と連携を一層強化することでBCPの策定及び事業継続力向上の取組を行う企業の支援に繋げていく必要がある。
〇台風7号の影響もあり、事業者に自然災害の恐ろしさと同時にBCPを策定して備えておくことの重要性が伝わった

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 12,984 0 0 0 0 0 0 0 12,984
要求額 12,258 0 0 0 0 0 0 0 12,258