これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<管理計画における捕獲目標>
イノシシ 14,000頭以上/年、シカ 14,000頭以上/年
○令和4年度の捕獲実績 、イノシシ 7,400頭、シカ 11,829頭
<ゾーニング管理によるクマ個体管理>
○地域個体群の個体数が絶滅の危険性が高かった状況に比べて大幅に回復。1990年代150〜200頭→令和5年859頭(中央値)
○農地、集落周辺での被害発生時には有害捕獲を強化し、人身被害や農林業被害の発生防止を図っている。(令和4年度殺処23頭、放獣18頭)
<カワウによる水産業被害の軽減>
アユの平成29年度捕食額約3,600万円を令和5年度までに半減
○令和元年度の捕食額 約3,400万円
○県内カワウ確認羽数 令和4年度秋季1,286羽(平成28年秋季1,800羽)
<傷病鳥獣の救護>
○協力調査医院等の指定 5箇所
<県内に生息する鳥獣の種類、分布等の把握>
○ガンカモ類渡来調査、鳥獣保護区内生息状況調査業務の委託
<鳥獣保護思想の普及啓発>
○愛鳥週間ポスターコンクール、野生動物のすみかコンクール開催
<高病原性鳥インフルエンザサーベイランス体制の強化>
○野鳥糞便及び環境水におけるウイルスの保有状況調査
○発生時に野鳥監視パトロールを実施
これまでの取組に対する評価
【イノシシ】令和2年度の推定個体数は23,452頭(中央値)、捕獲強化の取組により、11,000〜13,000頭程度の捕獲を継続したことから、増加が鈍化しているが、更なる捕獲強化とともに防護柵の設置等により農業被害を防ぐ取組が重要である。
【シカ】令和3年度の推定個体数は51,263頭(中央値)、捕獲強化の取組により、令和4年度は11,829頭捕獲しており、個体数の増加は鈍化傾向にある。県中西部に分布が拡大しているため捕獲目標を地域毎に設定しており、更なる捕獲強化と継続が必要である。
また、農林業被害に加え、森林生態系への被害も進行しつつあり、県全域での実態把握と対策検討を進めることが重要である。
【クマ】ゾーニングの適正な運用により、集落周辺での有害捕獲が迅速に行われ、被害防止につながっている。一方、山地での錯誤捕獲個体は放獣することにより、地域個体群の安定存続が図られている。
【カワウ】
これまで取り組んできた捕獲・繁殖抑制対策やモニタリング調査については、学識経験者等の専門家を委員とするカワウ被害対策検討会において報告し、部局をまたいだ一体的な取り組みに高評価をいただくとともに、指針改定も協議を行いながら作業を行い、今後もカワウ被害軽減と適正な個体数管理に取り組むよう意見をいただいている。
【鳥獣保護思想の普及啓発】
・愛鳥週間ポスターや野生動物のすみかコンクールでは毎年一定数の作品募集があり、野生動物とふれあい推進が図れている。
【高病原性鳥インフルエンザ】
・鳥インフルエンザ対応における体制は、R3に中国4県との連絡体制、鳥取大学との調査協力体制を構築し、連絡・調査の体制強化を図っており、その体制を継続している。