1 事業の目的・概要
広く県民から美術作品を募り、創作作品の発表の場として、また、優れた作品を鑑賞する場として、第68回鳥取県美術展覧会(県展)を開催する。
[背景]
- 美術作品の制作等に取り組む人にとっては、県展入選が一つの目標になっている。
- 多くの県民にとって県展が美術作品を鑑賞する楽しみや文化芸術に取り組む契機となっている。
2 主な事業内容
(1)主催 鳥取県、鳥取県教育委員会
(2)対象 県内在住、在学、通勤者又は県内の美術団体に所属する者
(3)部門 洋画・日本画・版画・彫刻・工芸・書道・写真・デザイン(8部門)
(4)作品 令和5年度出品数566点(一般応募作品453点、無鑑査作品等113点)
(5)表彰 審査により、優秀な作品に県展賞(16点以内)、奨励賞(32点程度)を授与。
その他、観覧者投票により「あなたの好きな作品賞」(各部門1作品)を授与。(令和元年より実施)
(6)展示(予定)
令和6年9月中旬〜令和6年11月下旬 (各会場9日程度の会期で巡回展示)
【会場】鳥取県立博物館、米子市美術館、日南町美術館、倉吉博物館
※日南町美術館では選抜展を実施。(選抜展示では、県展賞・奨励賞受賞者、運営委員、審査員及び日野郡在住者の入選者及び無鑑査作家の作品を展示。)
(7)主な日程(予定)
日程 | 事項 |
4月〜6月
9月
9〜11月
1月
2〜3月 |
運営委員会の開催(今年度の運営方針の決定等)
作品の受付、審査会の開催
開会式・表彰式の開催
作品展示(県内4会場の巡回展示)、ギャラリートークの開催
運営委員会の開催(今年度の実施結果の報告、翌年度に向けた見直し等)
運営委員会の開催(翌年度の出品規定、審査員の決定等)
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(8)所要経費
区分 | 当初予算要求内訳 | 当初予算額 |
運営委員会報酬 | 552千円 | 581千円 |
県展運営(作品運搬、展示等)、広報業務委託料
及び受賞作品副賞 | 27,401千円 | 27,517千円 |
審査会、作品陳列、ギャラリートーク開催に係る審査員謝金及び旅費 | 1,697千円 | 1,552千円 |
(枠内標準事務費) | 186千円 | 186千円 |
合計 | 29,836千円 | 29,836千円 |
前年度からの主な変更点
〇倉吉会場巡回展について、令和5年度は臨時会場として倉吉未来中心において選抜展を実施したが、令和6年度は令和3年度以前と同じく、共催館である倉吉博物館での展示を行う。(前期・後期に分けて全作品展示)
〇作品搬入日程を見直し、東部・西部会場の作品受付・梱包作業日を短縮する。
〇審査の公平性を保つため、原則審査員は毎年入れ替えることとしているが、部門によっては、県内の審査員候補者が減少しており,
この改選が難しい状況があることから、審査員選定時に県展運営部会の判断により県外審査員の割合を増加できるようにする。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・昭和24年に第1回が開催され、昭和35年から7年間の中断を経て、令和4年度に第66回を迎える歴史ある展覧会となっている。
・広く県民の創作活動の振興、作品鑑賞の機会提供を図るため、近年では令和元年度から会期中に観覧者が選ぶ好きな作品投票を実施しするとともに、令和3年度より特に若者世代へ展覧会の周知を図るため、SNSなど多様なメディアを通じての広報を行った結果、令和5年度の県展では30代以下の鑑賞者数は21.0%となり、前年度を+3.5%上回った。
・令和4年度から出品者のすそ野を拡大するため、学生以下を対象とした出品規定の見直しを行い、学校への周知を行った結果、令和55年度の学生出品数は前年対比で+28点増加した。
・新型コロナウイルス感染防止対策を講じつつ、引き続き幅広い世代の作品出品や鑑賞を呼びかけ、県展をきっかけに文化・芸術に親しむ人づくりを行っていく。
これまでの取組に対する評価
・鳥取県美術展覧会は、「県展」という愛称で多くの方に親しまれ、県民の文化創作活動の場として、また、芸術のすばらしさに身近に触れていただく機会として、60年を超える歴史を積み重ねてきた。
また、県展での入賞が登竜門となり、全国を舞台に活躍される作家を輩出している。
・コロナ禍の影響により、出品数の減少が続いていたが、本年度の出品数は566点となり、2年連続で増加に転じるとともに、学生以下からの出品は62点となり、集計の残る平成21年以来最も多くなるとともに、短期大学生、高校生が入賞するなど幅広い世代の文化芸術活動を振興する場となっている。
・令和4年度は50日間の会期で延べ9,465人が会場へ来場するとともに、アンケートでは観客満足度81.1%となるなど、県民へ優れた作品の鑑賞の機会を提供している。