近年激甚化・頻発化する水災害に対応するため、流域のあらゆる関係者が協働で取り組む「流域治水」を推進している。
県では、河川整備等のハード対策を進めながら、監視体制強化、防災学習、雨水貯留タンク試行設置等のソフト対策を推進しており、、「浸水被害軽減」「防災意識の向上」「流域関係者の相互理解、連携」等、これまでの取組の効果が着実に現れている。
<流域治水の目的>
降雨流域全体(河川区域、集水域、氾濫域)で対策を総動員し、
1.豪雨時に雨水を貯留すること等により、避難する時間を少しでも稼ぐ。
2.取組全体を通して、防災意識を向上させ、住民の確実な避難行動に結びつける。
<取組(要求)内容>
(単位:千円)
 | 細事業名 | 内容 | 要求額 | 前年度予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 河川整備(ハード対策) |
- 河川改修工事
- 樹木伐採・河道掘削
- 維持管理(除草、修繕等)
| (別事業) | (別事業) |  |
2 | 監視体制強化 |
- 監視カメラ、水位計
- 浸水想定区域図
- ハザードマップ ※市町村事業
| (別事業) | (別事業) |  |
3 | 大路川流域治水の取組の深化、全県展開 |
- 令和6年3月に策定したビジョンを基に、流域関係者毎の具体的な取組の周知・普及を図る。(広報誌発行、協議会開催等) 600千円
- 小学校、自治会等を対象として浸水リスクが高い地区等での防災学習等を通じた防災意識の向上 2,300千円
(内容)
防災学習、雨水貯留タンク試行設置(4箇所)等 | 2,900 | 1,900 | ・防災フェスタ、防災学習で配布する流域治水周知グッズ作成費を追加する。 |
4 | 大路川流域樋門遠隔監視システム構築事業(国1/2) |
- 樋門操作状況・排水機場の運転状況を見える化(遠隔監視システム構築)し、樋門操作や流水管理の最適化を進める。
- 令和7年度は、令和6年度に構築したプロトタイプ版システムの「観測機器のデータ取得検討(システム構築含む)」と「浸水リスク検討(操作要領(試行版)改訂含む)」を行う。
| 30,000 | 10,000 | ・既設観測機器のデータ転送(取得)に通信機器が必要となったため |
5 | 田んぼダムのモデルほ場研修運営 |
- 田んぼダムモデルほ場実証研修で得られた実施手法(堰板作成や水管理)や生育調査結果、活用可能な支援事業等をパッケージとし、市町村を主体とした推進体制により、さらなる啓発普及を図る。
| (農林水産部) | (農林水産部) |  |
6 | ため池活用促進対策の検討 |
- これまで検証した内容や事前放流の効果を盛り込んだパンフレット等を活用しながら、各ため池の管理形態に応じた防災活用について、各管理者と適宜調整のうえ、取組拡大を図っていく。(鳥取県ため池サポートセンターによる施設点検や各地域避難訓練の場を活用。)
| (農林水産部) | (農林水産部) |  |
7 | 地域間交流を促進する取組 |
- 防災受益となる都市住民(下流域)と農村地域(上流域)による川上から川下の交流を通じ、流域一体で流域治水に取り組む機運を醸成するとともに都市部と農村部の地域間交流を促進する。
- 農村地域の幹線水路の水路の泥上げや草刈りなど、農村活動への都市住民の参加。
- 田んぼダムを実施する田んぼで収穫された水稲を活用した地域交流会 等
| (農林水産部) | (農林水産部) |  |
合計 | 32,900 | 11,900 |  |