これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<事業目標>
1.農作物の病害虫発生状況・防除対策に関する的確な情報提供
2.国内への侵入が警戒される国外病害虫の侵入の有無・発生範囲の確認と的確な情報提供
<取り組み状況>
1.高品質・安定生産のための病害虫発生予察調査
・対象作物
普通作:水稲、大豆等 3品目、果樹:梨、柿等 3品目、野菜:スイカ、白ネギ、ブロッコリー、ラッキョウ等 7品目
・対象病害虫
指定病害虫:72病害虫、重要病害虫:48病害虫
※指定病害虫:国が調査種を指定した病害虫
重要病害虫:県が調査を必要と決めた病害虫
(1)現地定点巡回調査
・普通作 水稲:30地点、麦:3地点、大豆:10地点
・果 樹 梨等:32地点
・野 菜 スイカ、白ネギ、ブロッコリー、ラッキョウ等 50地点
(2)予察灯による害虫の誘殺数調査
・普通作:4地点、4〜10月(調査間隔:7日)
・果 樹:4地点、4〜10月(調査間隔:毎日、5、10日)
(3)フェロモントラップによる害虫の誘殺数調査
・普通作:5種、8地点、4〜11月(調査間隔:5〜7日)
・果 樹:14種、17地点、4〜10月(調査間隔:5〜10日)
・野 菜:16種、4地点、4〜10月(調査間隔:5〜10日)
2.国外病害虫の侵入警戒調査
新たに国内に侵入し、又は既に国内の一部に存在している病害虫が国内にまん延して有用な植物に重大な損害を与える恐れがある病害虫の発生調査
(1)現地巡回調査
・火傷病(ナシ) 3地点、4〜5月
・スイカ果実汚斑細菌病 3地点、2〜6月
・Xylella fastidiosa(ナシ) 2地点、4月
・ウイルス、ウイロイド、センチュウ等13種(トマト) 2地点、8、11月
(2)トラップ調査
・ミバエ類(果樹、果菜類、豆類) 2地点、4〜11月
・コドリンガ(果樹) 2地点、4〜11月
・トマトキバガ(野菜) 1地点、4〜11月
(3)ウメ輪紋ウイルス発生状況調査
・観賞用苗等生産業者 2社、6〜7月
<達成度>
1.高品質・安定生産のための病害虫発生予察調査
当初予定した調査を実施。さらに、多発生が懸念される病害虫については追加調査を実施。これらの調査を基に、現在(10月10日)までに発生予報9報、特殊報1報、警報1報、注意報5報、指導情報65報を県内関係機関等に情報提供を行った(令和5年度年間実績:予報12報、注意報2報、指導情報86報)。
2.国外病害虫の侵入警戒調査
当初予定した調査を実施。
<改善点>
・発生状況や現場要望の変化等に的確に対応するため、斑点米カメムシ類、果樹カメムシ類など多発の傾向が見込まれた病害虫については適宜追加調査を行った。令和7年度についても業務の見直し・効率化に努め、適切な情報提供を行っていく。
これまでの取組に対する評価
1.現地調査等を基にして発生予察情報を提供することにより、指導者、生産者等に対し、防除に関する注意を喚起した。これにより現地では適切な防除が実施され、年間を通じて病害虫による被害を減少させることにつながった。
2.国外病害虫侵入警戒調査については、国の植物防疫所と連携し、業務を適切に行った。その結果、新たな国外病害虫の侵入は認められなかった。