これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 キジハタ
県内全域での適正な事業放流尾数を検討するため、令和3年から事業放流尾数を2万尾に削減し、放流効果を検証中。また、試験的に漁港内放流を令和4年から実施し、効果を検証中。
2 ナマコ
令和5年度から開始された漁業者による増殖活動が継続するよう、引き続き技術面で支援する。
3 イワガキ増殖場再生
生産機能が低下したイワガキ礁の機能回復を現場監督を行いながら図っていく。
また、岩盤清掃の更なる省力化方法を検討する。
4 高水温耐性海藻生産
・今後の海水温上昇に耐えうる高水温耐性アラメ株の選抜育種試験を行っていく。また、アラメ株の移植適地を見出していく。
・深場の藻場造成対象種として、ツルアラメの適性を検討する。
・県下の藻場の現状を定期的に把握する。
5 アワビ
漁獲量が減少する中で、増殖を図るための取組を令和6年度から実施中。
これまでの取組に対する評価
1 キジハタ
・令和3年に放流尾数を見直した後の放流効果、及び令和4年度から取り組んでいる漁港内での試験放流の効果を継続的に把握する必要がある。
2 ナマコ
・試験規模での稚ナマコの採苗に目途がたち(令和3、4年度)、令和5年度から漁業者による増殖活動が開始されている。
・アオ型の成熟不良要因について解明されつつある(令和6年度。
・漁業者ニーズの高いアオ型の採苗方法や、放流技術が残された課題である。
3 イワガキ増殖場再生
・生産機能が低下したイワガキ礁の移設適地を明らかできた(令和5、6年度)。
4 藻場造成対策事業
・県下全域での藻場の分布状況が把握できた(令和6年度)
・「ウニ駆除マニュアル」をまとめ、今後漁業者への普及を図る。
・引き続き、温暖化に伴う食害生物の増加に対応した藻場造成手法の改良及び効果検証が必要。
5 アワビ
・漁業者と連携して、ウニ・ヒトデの駆除など、餌となる小型海藻を増やす取組や畜養、外敵の少ない冬期放流等の取組を進めており、引き続き増殖策について検討していく。
6 貝類付加価値向上【令和6年度終了】
・ブランド化に必要な裏付けデータの収集や漁業者の収益に直結する実証試験を行い、「砂抜きサザエ」や「大山黒あわび」の商品化に繋がった。