1 事業の目的・概要
平成24年1月に鳥取県及び鳥取市で策定した「湖山池将来ビジョン」に掲げる目標塩分濃度(2,000mg/L〜5,000mg/L)の管理と湖内の溶存酸素を確保するため、必要な各種施策を実施する。
2 主な事業内容
| 細事業名 | 内容 | 要求額 | 前年度予算額 | 前年度からの変更点 |
1 | 湖山水門操作費(委託費) | 湖山池の塩分濃度管理と溶存酸素確保のため、きめ細やかな水門操作を行う。 | 12,495千円 | 11,570千円 | 労務単価の上昇に伴う増 |
2 | 湖山水門操作費(事務費) | 120千円 | 132千円 | |
3 | 砂丘畑用水対策費 | 高塩分化により湖山池から直接取水できなくなった湖東大浜土地改良区砂丘畑への農業用水を確保するため、農業用利水施設の適切な維持管理を行う。 | 1,300千円 | 1,300千円 | ― |
4 | 魚斃死対応業務 | 魚の斃死対応として、改修作業及び土日祝日の監視パトロール体制を構築する。 | 391千円 | 357千円 | 労務単価の上昇に伴う増 |
合計 | 14,306千円 | 13,359千円 | |
3 背景
平成24年1月に鳥取県及び鳥取市で共同策定した「湖山池将来ビジョン」に基づき、平成24年3月12日より湖山水門を開放し、高塩分化にすることで湖山池を恵み豊かな汽水湖として再生することを目指している。
しかしながら、水門開放を行った平成24年度は7,500mg/L、平成25年度には8,500mg/Lまで塩分濃度が上昇した。また、貧酸素により魚の大量斃死が発生していることから、水門操作による適切な塩分濃度管理や貧酸素への対応が求められている。
このため、施設整備後53年が経過し、老朽化が進んでいた湖山水門(舟通し部)を平成28年度に施設更新と併せてより塩分濃度、溶存酸素を調整しやすい構造へ改築し、平成29年5月から改築された水門の本格運用を開始した。これにより、夏場の急激な塩分濃度の上昇を抑えることができており、引き続き、「湖山池将来ビジョン」で定めた塩分濃度の範囲内で管理するため、きめ細やかな水門操作を行う必要がある。