1.事業の概要
◆県産間伐材を利用した合成柱の構造を検討し、強度試験により
性能を明らかにする。
◆県産間伐材を利用した剛性の高い面格子壁の構造を検討し、
面内せん断試験により性能を明らかにする。
2.事業の背景・目的・効果
(1)背景
◆スギ・ヒノキ人工林の約7割が4齢級から9齢級の間伐対象林分であり、
中小径木が多い。そのため、間伐を推進していくためには、中小径木を
有効に利用する技術を開発することが必要である。
◆シックハウス問題等を背景として、木材を利用した安全・安心な建築
技術の開発が求められている。
◆資源の有効活用のため、リサイクルを念頭にした構造での建築技術
の開発が求められている。
◆鳥取県西部地震以後、住宅の耐震性向上に関心が高まっている。
◆昭和40年代に建設された住宅は、耐震、住環境等を考慮したリフォームが必要になってきており、住宅の長寿命化を図るためには、
これらに対応できる建築技術の開発が求められている。
◆木造住宅推進協議会を中心に、木造建築に関する関心はますます
高まっており、従来からの伝統的な工法を科学的に明らかにすることが
求められている。
(2)目的
◆県産間伐材の需要拡大
◆住環境に配慮した安全・安心な建築技術の開発
◆地球環境に優しい建築技術の開発
◆耐震性を向上させる建築技術の開発
◆木造建築に対して関心の高い県内工務店への技術支援
(3)効果
◆木材使用量の多い安全・安心な構造を提案することにより、県産間伐材
を多量に使用した木造住宅の新築戸数増、リフォーム増につながる。
◆木造住宅推進協議会を中心とした、木造建築に対して関心の高い県内工務店への技術支援につながる。
3.事業の内容
〈平成19年度から平成20年度まで2年間の試験研究のうち1年目〉
(1)合成柱の技術開発
◆原木(=県産間伐材)条件を考慮し、合成柱の構造を決定する
◆強度試験により、合成柱の性能を明らかにする
(2)剛性の高い面格子壁の技術開発
◆原木(=県産間伐材)条件を考慮し、面格子壁の構造を決定する
◆面内せん断試験により性能を把握し、剛性を高めるポイントを整理する
4.事業期間及び経費