1 概略説明
水稲有機栽培で課題の多い除草・病害虫防除について、省力化・安定生産化技術を確立し、有機栽培への取り組みを支援する。
2 事業の必要性
○有機栽培農家では雑草防除で苦労しており、解決のための要望が多い。
○「中耕除草機」や「有機質資材」単独では雑草抑制効果が不安定で手取除草が必要。「再生紙マルチ栽培」はコストがかかる。今後、有機JASで再生紙が使用できない可能性が高い。そのため他の除草技術が求められている。
○有機栽培では特に病虫害による作柄変動が大きく、被害抑制技術が求められている。
3 事業の効果
○手取除草の労力軽減 = 省力化
○雑草発生量の抑制 → 収量安定
○病害虫の適切な予防 → 収量安定
○収量の安定化 → 消費者への安定供給
○除草・病害虫防除法の違いによる収量、品質、食味への影響、各技術コストの明確化になる→現場の目的に合った技術選択
4 平成18年度の主な成果
○米ぬかによる雑草抑制の条件、中耕除草での稲傷みの軽減条件を明らかにした。
○有機JAS対応予定の種子消毒剤の効果を確認(現在登録待ち)
5 平成19年度の事業内容
雑草防除
○強い苗を作るのための育苗方法の検討
○米ぬか散布作業法(散布機)の検討
○18年度の成果を基にした実用規模の現地実証
(入水・代かき+米ぬか処理+中苗+中耕除草機+深水管理の確認)
病害虫防除
○種子消毒剤の効果確認とカメムシ防除の現地実証(情報化)
経営評価
○有望な技術の経営的評価と技術を組み合わせた場合の評価
6 事業期間および経費
(平成17〜20年度の4年間の事業、3年目)
要求内訳
項 目 | 金額(千円) |
カメムシ・雑草防除 現地調査被害報償費 | 150 |
成績検討等 会議出席の県外旅費 | 214 |
栽培に係る肥料・農薬や分析試薬等試験資材費 | 993 |
コピー機リース料等事務費 | 49 |
乗用中耕除草機賃借料 | 315 |
合 計 | 1,721 |