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事業の必要性 |
(1) |
秋冷が早い等の本県の気象条件を活かし、ストック、シンテッポウユリなど切り花の新しい作型や栽培方法で産地化を図ってきが、近年、全般に販売単価が低迷している。 |
(2) |
また、暖房費の高騰や単位面積あたりの採花率が低いことによりコスト高となっている。 |
(3) |
このため、新作型の確立による作期の拡大や品質および採花率の向上を低コストで実現する方法が求められている。 |
(4) |
さらに、球根切り花など新たな品目やリレー出荷による長期出荷体系の開発により、市場性の向上が求められている。 |
(5) |
対 象 者:切り花生産者 834戸 |
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事業の内容 |
(1) |
ユリ類 |
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シンテッポウユリ、スカシユリ類の組み合わせによる長期出荷体系の確立 |
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スカシユリの低コスト栽培法(切り下球利用法)の検討 |
(2) |
ストック |
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冷房育苗、種子低温水浸漬法による9月〜10月出荷作型の確立 |
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葉先枯れ症の軽減 |
(3) |
バラ |
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低温伸長性台木の検索と低コスト暖房技術の確立 |
(4) |
)キク |
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低温期に適応した品種検索、低温期低コスト開花法の検討 |
(5) |
普及方法 |
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普及所及び花き指導者協議会による農家への普及、報道公開、現地実証 |
4 |
これまでの成果 |
(1) |
ユリ |
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シンテッポウユリの花芽分化には日長が強く関係していることを明らかにした。 |
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シンテッポウユリの抑制作型に適する品種を選定した。 |
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スカシユリの二度切り栽培において一度採花後の残葉枚数がその後の球根肥大に与える影響はないことが明らかになった。 |
(2) |
ストック |
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切り花品質を低下させる要因を明らかにした。 |
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開花促進効果のある薬剤の処理時期と開花期との関係を明らかにした。 |
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種子の粒径と八重率の関係を調査した結果、大きい種子ほど八重率は高かった。 |
(3) |
トルコギキョウ |
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花芽分化以降、晴天日に40%程度の寒冷紗で被覆すると、葉先枯れ症の発生を軽減できる可能性が示された。 |
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送風処理により、植物体温度は低下した。また、品種によっては葉先枯れ症が95〜100%軽減された。 |
(4) |
バラ |
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低温伸長性かつうどんこ病耐性のノイバラ13系統を選抜した。 |
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トンネル加温による低コスト暖房技術の可能性が認められた。 |
(5) |
キク |
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輪ギク2品種及びスプレーギク2品種は、ケミカルコントロールにより、少ない加温で彼岸出荷が可能であった。 |