飼料分析を活用した給与技術向上支援事業

１　概略説明

飼料の成分分析項目を充実させ、牛の疾病予防を含めた飼料給与技術の向上を図る。また、近年注目されつつあるＴＭＲ（混合飼料）方式を普及するため、適正なＴＭＲ調製・給与技術の指標を確立する。

(1)安心・安全な畜産を目指すには、飼料分析により飼料の素性を明らかにすることが前提となっている

(2)近年、牛の疾病予防対策に関し、「ミネラル含量」の分析要望が上がっている

(3)給餌方法に関しては、飼料費、給餌作業、栄養成分の安定性の面で、利点が多いＴＭＲ方式に注目が集まっている

(4)ただし混合方法によっては完成品にバラツキが生じ、普及上のネックになっている

(5)ＴＭＲの調製技術の指標を確立し、技術指導を行うことがＴＭＲ方式を普及させるためには急務である

飼料の栄養成分やサイレージの品質、ミネラル含量を分析し、適正な給与方法を農家に指導。
実験データにより得られた適正なＴＭＲの調製技術指標を用いて指導。

項 目	金額（千円）
出張旅費	１５１
分析試薬、消耗品、その他	１０２５
分析結果送付料	４１
合 計	１２１７

(1)ＴＭＲ方式が普及することで飼料費の低減や給餌作業の省力化、乳牛の健康維持についての効果が期待できる

(2)飼料分析を行うことにより、自給飼料の品質や栄養価が明らかになるため、牛の健康管理と生産性の向上を両立できる

(3)適正なﾐﾈﾗﾙﾊﾞﾗﾝｽの飼料を給与することで、出産後の重大な事故を未然に防ぐことができる

飼料分析結果をもとに給与メニューを組むことが定着化し、分析依頼件数が年々増加している。

	Ｈ１３	Ｈ１４	Ｈ１５	Ｈ１６	Ｈ１７
依頼件数	１５８	２２０	３２７	３４５	４３０


本事業で行ったＴＭＲの分析調査をもとに作成した鳥取県の指標を用いて、適正なＴＭＲの調製方法を指導している。

ミネラル含量分析値を用いた疾病対策が強く要望されている。
適正な成分の指標とバラツキのない調製技術の指導が要望されている。