概略説明
農家と消費者の声に応えるために、収量を高位安定させながら糖度の高い「美味しいトマト」生産を行う。そのための鳥取型土壌管理技術と水管理技術、整枝(わき芽の摘除程度)管理技術を確立する。また、糖度が高く、収量のとれる品種を検索する。
糖度は10度以上、収量は反当4トンを目標。
1 事業の必要性
ア トマト、ミニトマトは販売額5.7億円、中山間地の換金作物、平坦値のスイカ後作品目として重要な品目となっている。
イ しかし、年により価格変動が激しく価格の向上と安定が求められている。それを解決するためには消費者が求める糖度の高い「美味しいトマト」生産が必要である。
ウ また、毎年続けてトマトを栽培しているため、土壌が疲弊し、収量・品質が低下しているところがあり(連作障害)、土壌改善が必要とされている。
エ 「美味しいトマト」を生産しながら収量を維持するためには、鳥取型の土壌管理を主体として、かん水や整枝等総合的な管理技術を確立しなければならない。
オ 事業の対象 県内トマト、ミニトマト栽培面積41ha
2 事業の内容
ア 「美味しいトマト」を生産している現地ほ場での土作りの実態調査を行い、他県基準を参考にして不良点を解析し、鳥取型の土壌管理基準を作成。
イ 「美味しいトマト」ができ、収量のとれる適正な土壌水分(土の湿り具合)管理技術の確立
ウ 「美味しいトマト」生産のできる整枝方法の検討
オ 糖度が高く収量のとれる「美味しいトマト」品種の選定
3 事業の効果
ア 土壌改善により連作障害を回避し、品質(糖度10度以上)と収量(4トン/10a以上)を向上させる
イ 「美味しいトマト」生産による消費向上(販売額5.7億円→7億円)と単価のアップ(10%)
4 平成19年度の試験内容
ア 優良農家の現地実態調査を行い、土壌の優良管理技術を解析する。
イ 他県の土壌管理基準を参考に栽培実証し、改善点を検索する。
ウ 施設蒸散量(施設内で蒸散する水の量)を指標にした土壌水分管理方法を検討する。
エ 糖度を高める整枝管理技術を確立する。
オ 「美味しいトマト」品種を検索する。
5 平成19年度の要求内訳(単位:千円)
内 訳 | 要 求 額 |
旅費 | 116 |
栽培資材・実験器具購入費 | 366 |
通信運搬費 | 2 |
賃借料 | 4 |
合計 | 488 |
6 試験実施期間 平成19年度〜21年度