1 概略説明
酪農家が飼養している搾乳牛の能力検定(牛群検定)および将来の種雄牛候補の能力を娘牛から推測(後代検定)をするために必要な検査費・分析指導費・機器整備費等を生産者 団体(大山乳業農業協同組合)に対し補助する。
2 H19要求方針
○牛群検定により出されるデータは、農家自身の経営改善に有効活用できるものであり、本来、農家が主体的に取り組むべきものという考えを基本とし、農家負担1/3を原則(県1/3、生産者団体1/3)とし、かつ、平成21年度を事業終期として設定。22年度以降は、農家と生産者団体の負担により検定を継続していくこととする。
○検定作業の労力及び費用負担を軽減するため、その方法を見直すこととし、終期までの3カ年を、システム切替の移行期間とする。その間で、農家による主体的な検定実施に必要な機器整備について併せて支援する。
※機器整備については、生産者団体が主体的に行うものであるため、その負担区分は県1/2、生産者団体1/2(農家負担なし)とする。
【経費負担の年度推移】
3 事業の背景・目的・効果
@背景
○県内の乳用牛改良は、これまで、能力、体型の改善目標について県が定めた「乳用牛改良増殖計画」(目標年度:H17)に基づき進められてきた。
○県計画の目標年度をすでに経過した現在、必要なのは、個々の農家が個人レベルで、経営の中での改善目標をたて、実践していくことである。そのためには、牛1頭レベルから乳量、乳成分、飼料給与状況、繁殖状況等を把握し、データ分析した上で、改善点を見いだす必要がある。
○今年度、13年ぶりに実施されている生産調整下においては、低能力牛の淘汰や飼養管理の改善が、経営の維持・安定の必須条件となっており、その判断材料として、牛群検定結果の活用が有効である。
A目的
○現状を確認することで、飼養管理の改善を行い生産コストの低減を図る。
○飼料多給ではなく、乳牛の能力を高める(乳牛改良)ことで生乳生産を増加させる。
B効果
○低能力牛の淘汰の判断に反映できる。
○生産コストの低減や高能力牛群が揃うことで経営改善・安定が図られる。
4 事業実施主体
大山乳業農業協同組合
5 事業内容
(1)牛群検定事業
乳牛1頭毎の乳量・成分・繁殖状況等の能力検定に係る経費を助成
(2)交互立会検定機器整備事業
検定方法の改善に伴う機器整備、システム変更に係る経費を助成
(3)牛群検定推進指導事業
牛群検定の成績を活用した農家指導に係る経費を助成
(4)乳用種雄牛後代検定推進事業
候補種雄牛の能力検定のための検定娘牛の調査(飼養管理、体型、分娩等について)に係る経費を助成
(5)県事務費(標準事務費)
6 財源内訳