1 事業概要
マグロなどで生じる「ヤケ肉」と呼ばれる品質劣化の問題について、漁獲時のストレスと「ヤケ肉」発生の関係を現場調査で明らかにし、漁獲現場で応用することにより高鮮度維持システムを開発する。
2 事業の目的、背景、効果等
- 近年、境港のクロマグロ水揚量は増加傾向にあるが、「ヤケ肉」と呼ばれる品質劣化の問題が顕在化しており、防止対策技術の開発が緊急的課題となっている。
- まき網漁業現場でヤケ肉発生の実態を把握し、対策実証調査を行うことで、まき網漁業における防止対策技術を開発する。
- これにより高品質の魚体を消費者へ安定供給することができ、また、生産者も経済的損失が軽減され利益重視の経営転換が可能となる。
- 流通業者も購入時のリスクが軽減され収益の向上が図られる。
- 本事業の実施で得られる全国的な情報や開発技術を、迅速に、現場「マグロ研究会」へ提供することにより、研究会の活動を支援し、マグロによる地域の活性化が図られる。
○本事業とマグロ研究会との関係
(参考)
本事業は、「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」に応募するものであり、以下の機関の共同研究である。
(独)水産総合研究センター、鳥取県産業技術センター、青森県ふるさと食品センター、水産大学校、北海道大学、東京大学、日本水産中央研究所、共和水産(株)、芙蓉開発(株)
3 事業の内容及び所要経費
@ 旋網マグロの魚体温度トレース技術の開発ならびに魚体温調査(漁獲、船倉、陸揚げ、輸送等)
・モデル個体に温度計を装着してモニターするための技術を開発する
・旋網マグロの魚体温の変化を調査する(水揚げから流通まで)
A旋網マグロのヤケ肉発生原因の推定と防止法の提案
所要経費 741千円