耕地災害復旧事業

１　目的

　下蚊屋ダム（国営事業造成施設、江府町助沢）の水管理・監視設備において、雷（誘導雷）による甚大な被害が発生したことから補助災害での復旧に向けて調整中であるが、通常通り国庫補助残を全て地元で負担するとなると資金が工面できず、早期の対応が困難な状況にある。
　そこで、速やかに本復旧が行えるよう、県費の上乗せ支援を行うものである。

　現在、下蚊屋ダムの機能が麻痺しないよう、必要最小限の設備について応急措置を行い運用しているところである。
　しかし、応急措置のままでは、遠隔操作が出来ないなど余計な人手が掛かり、いざと言うときの即時対応が遅れるなど支障が出ることから、今後の台風期・秋雨期に向けて速やかに本復旧を行う必要がある。

　�@下蚊屋ダム（水管理・監視設備を含む）の建設費用は国と県が全額負担している。
　�A国へは、国有財産の被災であることから「直轄災害」での対応を打診しているが、事務手続きの時期を逸していることから、制度上災害申請の受付が困難だとしている。
　�B一方、国は、「直轄災害」の代案として、同等以上の国庫補助率が得られる「補助災害」での対応を提案している。

　国は、今回の対応は維持管理の範疇外だと認めて、ダム本来の機能の復旧が最善の方法（早期かつ地元に有利な方法）で実施出来るよう「補助災害」の適用を提案してきているものであり、県としてもダム建設当初の負担の考え方を踏襲して、国庫補助残については全額県費で負担するのが妥当だと考える。

　�@国営事業造成施設のうち市町村に管理委託されている農業用ダム（ダムと一体的な管理が必要な施設を結ぶ一連の水管理・監視設備を含む）が被災した場合。
　�A直轄災害を適用する場合。
　�B補助災害を適用する場合で、災害申請に合わせて関係市町（管理受託者）から支援の申し出があった場合。　

　・災害復旧事業の国庫基本補助率６５％に対して、県費負担率３５％を上限として適用する。
　・ただし、精算により国庫補助率が変動する場合には、それに応じて県費負担率を３５％以内で変動させる。
　（例）精算国庫補助率８０％のとき　　県費負担率＝１００−８０＝２０％