1 事業の内容(H18〜H22の5年計画の2年目)
中海の水質予測モデルの精度向上を図るため、現在のモデルを構成する「物質循環モデル」に生態系要素を導入して再構築する。
◆H19年度は以下のとおり実施。
(1)連絡会議の運営(関係機関による協議・連携の場)
(2)モデル候補生物種の情報収集・整理
(3)モデル構築作業の開始(モデル試作、試行演算)
(4)(3)の結果を踏まえてさらに必要な情報を収集・整理(調査・実験も計画)。
(5)引き続き島根大学汽水域研究センターに研究員を派遣し、中海生態系についての専門的知識・技術を習得。
→職員課の研修派遣事業を当該調査研究事業に組み替えて継続要求。
2 事業の必要性
(1)現在の水質シミュレーションモデルによる予測結果の現況再現性は、水の流動については良いが、水質については不充分である。
(2)中海がラムサール条約の湿地に登録される等、中海の生態系を重要視し、ワイズユースに向けた気運が高まっている。
3 事業の効果
(1)シミュレーションの精度が向上することで、今後の施策の有効性についてのより的確な判断が可能になる。
(2) 中海の動植物の水質への寄与等の情報を示すことで、中海の自然生態系回復等に向けた様々な取組を後押しできる。
【今までの成果】
(1)モデルに取り入れる生物種の候補(シジミ、ホトトギスガイ、アマモ等)を選定。
(2)シジミについての情報量は多いが、他の生物種(特に中海側)の情報が不足していることが判ってきた。
【今後の方針】
○候補種を中心に情報収集し、ある程度情報が揃った生物種からモデル化作業開始。
○粗いモデルの試作・試行演算により、次に必要な情報を収集(既存情報の検索+調査・実験)し、精密化させていく。
○連絡会議において、試作モデルの提示、検討。
4 平成19年度要求額内訳 (単位:千円)
内 訳 | 要求額 |
委託料(情報収集・整理、モデル化、試行演算) | 4,085 |
報償費、特別旅費(連絡会議での謝金、旅費) | 455 |
普通旅費(研修旅費、1年間) | 1,358 |
普通旅費(情報収集・協議等) | 349 |
需用費(調査器材、測定試薬、収集資料コピー等) | 350 |
役務費(通信運搬) | 50 |
役務費(島根大学への手数料) | 542 |
使用料・賃借料(連絡会議会場借上) | 60 |
合 計 | 7,249 |
5 事業期間及び経費
事業期間 【平成18年度〜22年度】 (単位:千円)
区分 | 事業内容 | 事業費 |
全体 | 現有の水質予測モデル改良 | |
平成18年度 | 既存情報収集整理、対象種の選定 | 5,480 |
〃19年度 | 既存情報収集・整理、調査、モデル化 | 7,249 |
〃20年度 | 同 上 | |
〃21年度 | 同 上、モデル化試験運用、調製 | |
〃22年度 | モデル化・試験運用、他生物検討 | |