１ 事業の背景
○県東部中心に生息する中国地域のツキノワグマの生息数は、氷ノ山山系を中心に２００頭前後と推定され、「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定されている。
○このため、鳥獣保護法に基づく特定鳥獣保護管理計画を策定しツキノワグマの保護を図ることとしている。（Ｈ１８策定予定）
○一方、クマに対する心理的な恐怖感と農作物への被害などから、保護に対する地域住民の理解が得られにくい状態がある。
２ 事業の目的・効果
○ツキノワグマの保護対策に当たっては、人身被害対策を最優先に配慮することとしているが、最終的には人とツキノワグマが共生ができる地域社会を実現していく必要がある。
３ 事業概要
（１）（新）遭遇回避総合対策事業（補助金制度の創設）
(クマと遭遇しないために）
①人への対応
・出没、目撃情報に対する注意喚起の広報活動
・クマの生態、行動などを知る学習会の開催
・クマに人の存在知らせるための資材（クマよけ鈴）の配布
②生活環境の整備
・集落等へ侵入を防止する電気柵の設置（継続）
・出没しにくくなる環境の整備（緩衝帯のモデル設置）
③クマ対策
・出没時の山への追い払い
・クマへ嫌悪感を与える学習放獣のための捕獲
（２）保護管理計画推進事業（継続、一部新規）
①保護管理計画の検証
・生息状況等調査（継続）を実施し、その調査結果に基づき保護管理検討会を開催し計画を検証
②放獣の実施
・錯誤捕獲及び学習放獣を前提とした捕獲個体に人等への嫌悪感を与え学習放獣（放獣予定１０頭→１５頭）
③放獣効果調査の実施
・学習放獣の効果確認のための電波発信機による生息位置調査等
④（新）シンポジウムの開催
・新たに策定する保護管理計画の内容の周知、啓発を行う。
４ 所要経費
