1.目 的
企業の新たなる事業活動の促進と県内経済の活性化を図るため、民間ベンチャーキャピタルで設立される投資事業有限責任組合(ファンド)に対し県が有限責任組合員として出資することにより、新製品・新サービスを市場に販売・展開しようとする中小企業者の財務体質を強化を目指す。
2.現 状
○ 共同研究(コンソーシアム)事業の成果により新しい事業展開を図る場合に必要な事業資金が調達できない
○ 新たな取り組みを行うために企業は先行投資をしており、既に借入金の限度額を使い切っており、新規の資金調達ができずに販路開拓が進まない
○ 資金調達手段の選択肢や自社の資本政策を見直す機会を持てずに、事業展開を縮小・停滞せざるを得ない
○ 平成14年に設立された地域経済支援型のベンチャーファンドの投資先がいっぱいとなっているため、上場を条件としない中小企業の直接金融からの調達手段が不足している
<参考> 平成14年地域経済支援型のベンチャーファンドとの違い
@投資審査前に、産学金官で構成される投資検討会による投資企業にあった経営計画、資本政策の検討がなされる。
A平成17年会社法の適用を受けた新しい株式(種類株)などの企業ニーズにあった投資手法が適用できる。(従来は普通株式又は株式転換のある社債のみ)
B株式公開等を計画するベンチャー企業に特定せず、企業の業績向上を目指す企業へも出資することができる
C投資家のためにファンドの収益性を担保する目的として、県内企業への投資割合を50%を目途とする。(従来は70%)
3.事業内容
○ キャピタル会社がファンドの業務を執行する。
○ 種類株等を利用した手法を以って資本増強することにより、投資対象企業の財務状態を好転することが期待できる。
○ 事前に産学金官で構成される投資検討会(アドバイザリーボード)により、投資希望者の当該経営計画や資本政策等について助言・意見を行い、投資審査会に提案できるように支援する。
○ 投資総額の50%を目途として県内所在の未公開企業等に投資する。また、回収資金による再投資が可能。
4.投資の対象企業
○ コンソーシアム事業の成果により新しい事業分野や事業再構築により成長が見込まれる共同研究参画等事業者
○ 増資等により財務状態が改善されることで成長が見込める経営革新計画承認等事業者
○ 県内外に所在する公開等計画を予定している事業者
5.事業費
150,000千円(0千円)
設立予定 2組合×75,000千円
<参考> 設立予定の2組合の概要
@とっとりキャピタル渇^営(無限責任組合)のファンド
ア)出資総額:3億円
イ)運用期間:10年
ウ)有限責任組合員:県(出資総額の1/4)、鳥銀他
Aごうぎんキャピタル渇^営(無限責任組合)のファンド
ア)出資総額:3億円
イ)運用期間:10年
ウ)有限責任組合員:県(出資総額の1/4)、合銀他