1 概要
高度な技術を有しながら保存伝承が危ぶまれている無形文化財 (工芸技術、民俗技術)の保存伝承を促し、後継者を育成するた
めにも、工芸技術や民俗技術の県指定候補となり得る保持者及
び保持団体の調査を行い、今後の指定と認定を進める。また、そ
れらの技術を展示会等を開くことによって、県民に広く知ってもら
う機会を創出する。
2 背景・現状
(1) 鳥取県には高度な技術を有する無形文化財(工芸技術)保持 者がいながら、平成15年度に木工芸「木地ろくろ」保持者茗 荷定治氏が県指定・認定されるまで、指定・認定はわずか3件 のみであった。その後、平成17年度に「絣」保持者福井貞子 氏、嶋田悦子氏、及び「蒔絵」保持者田中正輝氏を新たに指 定・認定しているが、県内の無形文化財全体の数から比較す
るとまだ少ない状況である。
*現在、県指定は7件のみ
(2) 文化財保護法改正(平成17年4月1日施行)により、新たに
民俗技術が保護対象となった。
*民俗技術とは、鍛冶、船大工など、地域において伝承されてきた生活や生 産に関する用具、用品等の製作技術のこと
(3)県内の無形文化財(工芸技術、民俗技術)の現状を把握し、
積極的にその保存伝承と後継者育成を進める必要がある。
3 事業期間
平成17年度〜平成19年度(予定)
4 事業内容
(1)県内無形文化財保持者の悉皆調査
・各市町村教育委員会に照会し、県内の無形文化財にかかる
資料を集成する。(平成17年度実施)
(2)重要な無形文化財保持者の現地調査(平成17〜19年度の
3ヶ年で実施)
・指定候補となる工芸技術、民俗技術等保持者について聞き取 り調査を実施する。
(3)公開活用事業の実施(指定・認定に伴う展示会等の開催)
・工芸技術作品等の展示会