1 事業の概要
(1) 排水等からの病原性細菌・ウイルス除去技術
(2) 海水・河川水等に含まれるの細菌・ウイルス検査法
への応用を図る。
- H18年度は、担磁(吸着剤)方法の開発と模擬的な排水からの除去試験を実施している。
- H19年度は、吸着剤の再生方法、細菌・ウイルスの誘出方法を開発し、実排水及び実環境水による処理試験を行う。
【共同研究機関: 鳥取大学工学部】
2 事業の目的・効果・背景等
(1) 背景・目的
既存の水処理技術では処理が困難な細菌・ウイルスは、排水等から河川・海水等へ排出され、環境汚染につながる可能性が指摘されている。
また、海水・河川水中のウイルスは非常に低濃度で存在し、有効な検査法(濃縮法)がなく、環境中での実態が把握できないものがある。
以上から、河川水、海水等の安全性を確保し、食中毒、感染症を防止するためには、
- 排水からの細菌、ウイルスの効率的な除去技術の開発
- 効率的な検査のための前処理(濃縮)技術の開発
が強く求められる。
H19年度は、H18年度に検討を進めている担磁方法(吸着剤)を活用し、開発した磁気分離装置を使い、実排水、実環境水に対する浄化試験を実施する。
(2) 事業の効果
- 排水等の浄化技術を確立することで、環境中への細菌・ウイルスの排出を抑制し、海水・河川水及び水産食品の安全性を確保できる。
- 低濃度細菌・ウイルスの検査技術を確立することにより、環境中での実態調査やサーベイランスへの活用が図れる。
3 事業の内容
(1) 担磁方法(細菌・ウイルス吸着材)の開発
・マグネタイトの合成 ・吸着条件の検討
(2) 模擬的な細菌・ウイルス含有水を用いた浄化試験
【排水等の浄化技術への応用】
(1) 実排水を用いた細菌・ウイルス除去試験
(2) 吸着材の再生方法の開発
【細菌・ウイルス検査の前処理への応用】
(1) ウイルス再誘出法の開発
(2) PCR検査への適用性の評価
(3) 実排水を用いた濃縮試験
連続処理装置の設計と処理性能試験の評価
4 平成19年度要求額内訳(単位:千円)
内 訳 | 金 額 |
学会、技術研修会への出席 | 160 |
試験検査のための消耗品費 | 194 |
試験検査のための医薬材料費 | 1,266 |
電話、郵券代、学会資料代 | 113 |
合 計 | 1,733 |
5 事業期間及び経費
区 分 | 事業内容 | 事業費(千円) |
H18年度 | 担磁方法
模擬排水試験 | 1,300 |
H19年度 | 実排水処理試験
PCR検査適用性評価 | 1,733 |
H20年度 | 連続処理装置設計
処理性能の評価試験 | 1,500 |