三徳山世界遺産登録推進事業

１　追加要求理由

• 平成１８年１１月３０日に、世界遺産暫定一覧表記載資産候補として提案書を提出。
• 提案書提出により、世界遺産登録に向けての機運は、地元のみならず盛り上がりが顕著。
• 世界遺産登録に向けて、学術面での情報発信と調査研究を鳥取県としてより一層進めていくまたとない機会。
• 三朝町においても世界遺産登録に向けた体制整備を進めている。

２　事業概要

• 世界遺産暫定一覧表登録及び世界遺産登録に向けて、三徳山の持つ本質、顕著で普遍的な価値を広く知っていただくため、学術的な部分での普及啓発・情報発信を行い、研究者のみならず広く多くの方々に三徳山世界遺産登録の理解者（応援団）になっていただく。
• 世界遺産という観点に基づき、上記の普及啓発・情報発信を行っていくための調査研究事業を推進する。

３　背景・現状　　

• 三徳山は千年以上の時を越え、その本質を変容することなく今にその姿を留めている。
• この三徳山の姿は、他に見られる修験の聖地とは異なり、世界的にも顕著な普遍的価値を有する文化的景観である。
• 三徳山に関する研究は進みつつあるが、世界遺産という観点に基づいた形での調査研究は十分といえない。
• 世界遺産としての真実性及び完全性の証明は十分になされていない。　

　三徳山の学術的な部分での魅力について、既存ホームページ上での紹介や県内外を問わず説明会等の開催を通じて、普及啓発・情報発信を積極的に行う。
　なお、三徳山の世界遺産登録に向けた取組を理解していただき、支援していただくために、年度ごとの調査研究成果をわかりやすく解説したパンフレットを発行するとともに、２ヶ年もしくは３ヵ年を一つの目途とし、調査研究結果報告書を作成する。

（２）調査研究事業【７１１千円】

　鳥取県（文化課及び博物館）と三朝町で調査研究チームを立ち上げ、三徳山の総合的・広域的な調査研究を実施する。調査研究項目は多岐に及ぶため、全体をコーディネートする文化財担当職員が調査研究の方向性を統括する。また必要に応じて外部の有識者を招聘し調査指導を仰ぐ。

　この調査研究で得られた成果は、積極的に情報発信していく。

　三徳山のシンボルともいえる国宝「投入堂」について、岩窟という地質・地形や他の建造物に見られない特異な構造に着目し、風雪に耐え抜いてきた謎の解明に迫る。

• 平成１９年１月：国文化審議会世界文化遺産特別委員会で暫定一覧表記載資産の決定
• 平成１９年６月：ユネスコに暫定一覧表提出

  ※世界遺産暫定一覧表登録後、通常５年以内に詳細な報告書　を作成し提出する

  ※世界遺産暫定一覧表記載資産候補に関する地方自治体からの提案は平成１９・２０年度も受け付けられる予定