1 目的
地域で思春期の若者たちに様々な取り組みを行っている団体・グループ等と共に、「心身共に元気な若者を育てる協働」の仕組みを作り、若者が自立(自立で考え、生活していくこと)することを目指す。
2 現況
鳥取県は10代人工妊娠中絶率が全国上位で推移し中部圏域でも若者の性感染症が増加している。
このため平成18年度から、さまざまな若者の抱える問題に取り組む団体・機関(以下、若者サポートチーム)と連携し、若者の自立を支援する体制の構築に取り組んでいる。
平成19年度には、この体制の一つとして「おしゃべり空間(しゃべり場から名称変更)」を構築した。利用者も徐々にであるが増え続けており、若者との信頼関係を構築する場として機能し始めている。
この事業は、長期的な視点に立って若者との信頼関係を築いた上で可能なものであり、その意味でも平成20年度も継続して検討していく必要がある。
3 平成19年度取り組み状況
項 目 | 内 容 |
(10月29日)
若者サポートチーム意見交換会 | ・協働の模索に資するため各団体の活動報告 |
(10月29日)
若者サポートチーム研修会 | テーマ:地域における若者への取り
組み先進事例等について
講 師:高知県思春期相談センター
PRINK(プリンク)
主任 光本朱實 |
(7月22日)
若者との意見交換会 | 高校生10名
献血ボランティア参加の高校生
将来の夢・親・学校について、相談者などについて意見交換する |
おしゃべり空間 | 日 時:7月21日から毎月第1,3土
曜日
場 所:パープルタウン内 |
相談窓口紹介リーフレット作成・配布 | 3000枚作成し、「おしゃべり空間」、「若者との意見交換会」、学園祭や学校訪問時など顔の見える形で配布を行っている。 |
4 成果等
(1)若者の声〜若者との意見交換等
・結果だけ重視しないで
・親・先生には聴いてもらえないから期待しない(話さない)
・集団ではなく一人一人を見て欲しい
・初対面の人には本音をしゃべらない
(2)サポートチーム意見交換会
・若者は大人に本音をしゃべらないが相談相手も求めている → 「おしゃべり空間」の設置・協働に繋がった
・サポートチームに入り他のメンバーと連携が取りやすくなった
(協働事例)
・学校祭での思春期健康教育
・エイズフォーラム
・就労支援をしているが、さまざまな問題を抱えている若者が多く諸機関が連携しての支援が必要
(3)おしゃべり空間【平成19年度】
(若者の声から)
・ここは楽しい
・中部では行く場所がパープルタウンかパークスクエアしかない。しかし、友人に会うと冷やかされるので、お互いの家に行く事になる。
・大人の忠告は耳に入らない
(ピアカウンセラーの感想)
自分たちと話して良かったことが口コミで広がっていくと思う
ここでは深刻な相談はできないが専門家に繋ぐのが役目と思う
(4)サポートチーム研修会
@ 通信制高校の相談室長
・ 一昔前の定時制・通信制高校は「働きながら学校へ行きたい子」だったが、今は、「不登校の子」、「行き場のない子」がほとんど
・ 自分が変わりたいと思うところをサポートするしかない。
大人が子供を変えようとするのは無理
A 先進地の取り組みから
・ 平成15年度から、思春期相談コーナーを開設した。
・ 10代の人工妊娠中絶率は、低下してきている。
・ 性問題については知識より、意識が必要である。
・ 自己肯定できるようにならないと「NO」と言えない。
(5)相談窓口紹介リーフレット作成
・ 関係機関への相談件数増加
(平成17年度 46件→平成18年度 105件)
5 今後の取り組み
(1)関係機関の一覧表作成
(2)おしゃべり空間の定着
(3)思春期ピアカウンセラーの活用
6 事業の概要・所要経費
項 目 | 要求額
(千円) | 事業の概要 |
若者サポートチーム意見交換会 | 94
(162) | 開催回数:年4回場所:倉吉未来中心
対象:若者サポートチーム構成員等26名
内容:情報交換、協働事業の調整 |
若者サポートチーム研修会 | 135
(133) | 開催回数:年1回
場所:倉吉未来中心
対象:若者サポートチーム構成員等50名
内容:子供と向き合える大人を育てる |
おしゃべり空間 | 248
(132) | 目的:若者の支援・正しい性知識の普及・情報収集の場
実施回数:月2回
場所:パープルタウン
対象:不特定多数の若者 |
相談窓口紹介リーフレット作成 | 50
(90) | 思春期の若者を支援する相談窓口の広報 |