現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成20年度予算 の 農林水産部の自給飼料増産のためのトウモロコシサイレージ多給実証試験
平成20年度予算
当初予算 一般事業  部長要求      支出科目  款:農林水産業費 項:畜産業費 目:畜産試験場費
事業名:

自給飼料増産のためのトウモロコシサイレージ多給実証試験

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農林水産部 農林総合研究所畜産試験場 酪農・飼料研究室  電話番号:0858-55-1362


トータルコスト

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
20年度予算計上額 9,663千円 19,639千円 29,302千円 2.58人 0.80人 0.00人
20年度予算要求額 9,663千円 20,425千円 30,088千円 2.58人 0.80人 0.00人

事業費

要求額:9,663千円    財源:単県  (要求額の内訳)  復活:9,663千円

部長査定:計上   計上額:9,663千円

事業内容

1 財政課長査定結果

        • 査定額:ゼロ (要求額 9.663千円)
        • 県内のトウモロコシ生産量を見ると現実的でない。
        • バンカーサイロは既に実用化されてるので、この事業に対する優先度は低い。
    2 復活要求理由
        【現状と問題点】
          • 県内酪農家の経営は乳価の低迷、輸入飼料価格の高騰で厳しい状況にあり、経営改善には生産費で最もウエイトが高い飼料費の低減が必要で、トウモロコシサイレージの積極的活用が最も有効な手段である。
          • しかし、トウモロコシサイレージの多量給与(以下「多給」という)は、成分構成の変化により次の問題が生じ、農家への影響は以下のとおりである。
            繊維分不足による消化器系疾病の発生、乳脂肪率の低下
            ※蛋白質成分不足による繁殖成績の悪化、乳蛋白質の低下

        〈問題点が農家へもたらす影響〉
          • 「分離給与」方式農家
            個体ごとの管理が十分にできるため、大きな問題はない。
          • 「TMR」方式農家
             一群(50〜100頭規模)で1種類のエサのため、ウモロコシサイレージの多給が起こす悪影響は全頭に及び、群れの正常化へも長期間を要し、経済的損失が非常に大きくなる

            *戸数で約4分の1(55戸)、搾乳牛頭数では約2分の1(約2,800頭)を占め、県内酪農業を担う中心的な大規模農家が多い。TMR方式による大規模化は所得率向上に有効であり、今後とも戸数増加が考えられる。

        【試験研究の必要性】
          • TMR」方式農家は、トウモロコシサイレージの生産量、経営状況等にあわせた混合量の選択を可能とするため、トウモロコシサイレージの混合割合の限度量」での牛への影響の試験研究を求めている。
            *「限度量」
             多給による悪影響を防止し安全性を確保でき、かつ、現生乳生産量が確保できる上限
          • さらに、低コスト化のための輸入粗飼料に変わる新たな自給粗飼料の検討及び搾乳牛以外へのトウモロコシサイレージの活用のために、乾乳牛への給与試験を行う必要がある。
        《語句説明》

        「TMR」方式 (Total Mix Ration 完全混合飼料)
             原料(牧草、穀物等)を細断し、均一に混合した飼料を牛群に自由に食べさせる方式(牛は放し飼い)。
             省力的に多頭数の牛を管理できる利点があるが、牛は与えられた1種類のエサを食べるしかなく、エサの選択権がない給与方式体調に合わないエサでも無理して食べるため、疾病が重篤になる危険性が高く、被害は牛群全体に及ぶ。一度、不調をきたすと、正常な状態に戻すことが非常に難しく、長期間を要する
             TMRの成分設計どおりに作ることが非常に重要なため、原料には品質の安定した輸入飼料を多く使用している。
             現在のTMRは様々な研究の結果、輸入飼料を使った最も良い成分構成割合で定着ている。

        「分離給与」方式
             複数のエサ(穀物、牧草等)を混ぜずに、1頭ごと別々に給与するので、牛エサの選択権がある飼育方式(牛はつなぎ飼い)。
             体調に合わないエサは残すため、管理者は牛の状態を速やかに把握でき、不調をきたした場合の正常化も容易。牛群全体に被害が及ぶこともなく損失も小さくてすむ。

        輸入飼料
             主に穀物飼料(配合飼料の原料)と乾燥牧草であり、商社が輸入し市場流通する。品質ランクがあり必要な成分の商品を購入することが可能。
        トウモロコシサイレージ
             飼料用トウモロコシの子実、茎、葉を細断、踏圧、密閉し、乳酸発酵させて貯蔵した自給飼料。
            3 復活要求内容
        (1)試験内容
        1)搾乳牛へのトウモロコシサイレージ多給型TMR給与試験

         TMRでのトウモロコシサイレージ多給の限度量での、牛への影響調査及び輸入粗飼料に変わる新たな自給粗飼料を加えたTMR飼料設計を確立する。

         → 計上

        [調査内容]
            @TMRへのトウモロコシサイレージの限度量の検討

            ATMRの成分分析(エネルギー量、蛋白質量、繊維分含量)

            B牛体への影響調査(血液代謝プロファイル、繁殖成績、疾病発生状況)

            C生乳生産性調査 (泌乳量、乳成分)

            D飼料費削減効果と収益性の検討

            Eトウモロコシサイレージとの混合に適する自給粗飼料の検討 (追加)
        2) 乾乳牛へのトウモロコシサイレージ活用低カリウム飼料給与試験(新規)

         搾乳牛以外での活用をはかるために、分娩後の疾病原因となる飼料中カリウムを低減させる、トウモロコシサイレージを活用した分娩前飼料給与メニューを確立する

        [調査内容]
            @牛体への影響調査(血液代謝プロファイル、疾病発生状況)

            A分娩後の生乳生産性調査 (泌乳量、乳成分)

            B給与メニューと収益性の検討
        (2)期待される効果
        @酪農経営の飼料費削減、所得向上
             TMRへのトウモロコシサイレージの使用割合を30%まで増加させた場合、1日1頭当り90円、搾乳牛40頭規模では年間約130万円の飼料費低減が可能。(場内試算)
        A飼料自給率の向上
          B転作田の利活用促進
            (3)試験期間  平成20〜22年度(3ヶ年)

            (4)課長要求時との変更点

            1)事業名の変更(試験内容の変更に伴う)

            2)試験内容の変更

                  課長要求時
                  復活要求
            @搾乳牛へのトウモロコシサイレージ多給試験@搾乳牛へのトウモロコシサイレージ多給型TMR給与試験
            (一部試験内容追加)
            A良質サイレージ生産試験(廃止)
            B廃棄ロス低減試験(廃止)
            A乾乳牛へのトウモロコシサイレージ活用型低カリウム飼料給与試験
            (新規)

        4 復活要求額    9,663千円

        財政課処理欄

        要求額の財源内訳(単位:千円)

        区分 事業費 財源内訳
        国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
        既査定額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
        保留要求額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
        復活要求額 9,663 0 0 0 0 0 9,663 0 0
        追加要求額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
        保留・復活・追加 要求額 9,663 0 0 0 0 0 9,663 0 0
        要求総額 9,663 0 0 0 0 0 9,663 0 0

        財政課使用欄(単位:千円)

        区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
        査定額 9,663 0 0 0 0 0 9,663 0 0
        保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
        別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0