○若桜鉄道八頭高校前駅〜因幡船岡駅間の第1八東川橋梁において、橋脚の一部が欠損(橋脚を覆う石積みの抜け落ち)しているのが発見され、現在、橋梁上において時速30km/hでの徐行運転を行っている。
○当該橋脚の健全度について、財団法人鉄道総合研究所により緊急調査を実施した結果、「安全・運行を脅かす恐れのある変状」であることが判明した。
○「上下分離方式の導入による若桜鉄道の存続」を目指して協議を進めている時期でもあることから、補強工事の実施について取締役会に諮った結果、「安全を脅かす恐れがある」との調査結果が出た以上、列車事故等の不測の事態を未然に防ぎ、乗客の安全性確保を最優先させることが鉄道事業者としての使命であることから、できるだけ速やかに補強工事に着手すべきとの結論に達した。
○ただし、出水期(6/10〜10/20)の間は洪水被害防止のため、河川内での工事(締め切り等で河川断面を一時的に狭める工事)は許可されないことから、出水期終了後速やかに補強工事に着手し、年度内に工事を完了させる予定としている。
○また補強工事が完了するまでの間は、実施可能な最大限の安全措置として、徐行運転の継続及び異常気象時における運行停止(列車運休)の強化を行うこととしている。
○鉄道施設総合安全対策事業費補助(H20年度創設:国庫補助率1/3)の活用を予定。
○鉄道施設総合安全対策事業は、国庫補助と同額を自治体が協調補助することが採択条件となっており、国庫補助申請時には各関係自治体が協調補助額を予算化しておく必要がある。
○自治体・事業者負担は、当初予算計上済みの再生整備(近代化設備整備)事業と同じく、自治体協調分は出資割合に応じて分担、事業者分は運営助成基金から拠出予定。(現在、事業者分について災害保険適用を協議中)
○仮に、年度内事業完了前に現在導入を検討している上下分離体制に移行することとなった場合には、鉄道施設(下部)を保有する自治体に事業が引き継がれることを想定。