1 背景
警察捜査における取調べの適正化
被疑者の取調べは、事案の真相解明に極めて重要な役割を果たしている。しかしながら、取調べのあり方が問われる深刻な無罪判決が相次ぎ、判決等において警察捜査に対する問題点が指摘されている。
また、来年5月に導入予定の裁判員制度の下で、裁判員が的確に判断できるよう客観的で分かりやすい立証が要請されることからも、取調べを始め警察における捜査手続きの適正確保が求められている。
警察庁は、国家公安委員会の決定を受け、平成20年1月に「警察捜査における取調べ適正化指針」を策定し、平成20年4月には、国家公安委員会規則「被疑者取調べ適正化のための監督に関する規則」、「犯罪捜査規範の一部を改正する規則」を制定した。
これにより、取調べ室の設置基準が明確化され、取調べ状況の把握を容易にするための施設改修を行うことが必要となった。
2 補正要求を必要とする理由
取調べ監督制度の平成21年4月からの本格実施に向け、警察本部及び全警察署について、最低限必要な取調室の改修を行う必要がある。
また、今回要求しない取調室についても、平成21年度以降順次改修を実施する必要がある。
3 要求内容
施設改修内容
(1) 入口扉を透視鏡付の扉とする 20室
(2) 机を固定し遮蔽板を設置する 20室
(3) 入口扉を外開きから内開きに変更する(浜村署、八橋署各1室)
補正要求による改修場所
鳥取署・米子署 各5室
倉吉署 3室
本部及びその他警察署6署 各1室 計7室 総計20室
要求額
5,069千円
積算 249,453円×20室=4,989,060円
39,805円×2室= 79,610円
合計 5,068,670円
4 取調室の現状
施設別取調室の室数
施設別 | 数量 | 施設別 | 数量 | 施設別 | 数量 |
鳥取 | 36 | 浜村 | 4 | 米子 | 28 |
郡家 | 3 | 倉吉 | 16 | 境港 | 5 |
智頭 | 4 | 八橋 | 3 | 黒坂 | 5 |
本部庁舎 | 5 | 交通機動隊 | 3 | 高速道路
交通警察隊 | 1 |
自動車
警ら隊 | 1 | | | 計 | 114 |
施設内容
(1) 入口扉に透視鏡の設置無し 114室
(2) 机の固定及び遮蔽板の設置無し 114室
(3) 入口扉を外開きから内開きに変更 6室(浜村署 3室、八橋署 2室、境港署 1室)
5 改修計画
(単位:ヶ所、千円)
区分 | 平成20年度 | 平成21〜22年度 | 計 |
整備数 | 20 | 94 | 114 |
金額 | 5,069 | 23,607 | 28,676 |