1 事業概要
1)モンゴル中央県から農業指導者等の公務員を受け入れ、野菜に関する生産技術、加工技術の更なる向上を図る研修を行う他、本県の農業施策や効率的な指導方法について習得してもらう。
同時に、研修員の帰国に合わせ、農大職員等の農業専門家を現地に派遣し、研修生とともに農業指導講習会を開催し、研修員の指導に関する自立を支援する。
2)医療関係者及び栄養士を現地に派遣し、現地の医療技術、病院での食事管理状況等を把握し、再来年度の医師受入研修につなげる。
また、病院関係者、教育機関調理師等へ野菜を使用した料理講習会・栄養改善指導を行う。
2 背景・現状
両県が1997年に「友好交流に関する覚書」を交換してから今年で10年を迎え、これまでの両地域の交流を見つめ直すと同時に、友好交流を新たな段階に進めることに合意し、10月30日に「覚書締結10周年に係る交流促進に関する覚書」を締結した。
本覚書に基づき、農業分野での更なる交流促進を図るとともに、医師等の相互派遣を行う。
農業研修生については、平成10年度から農業大学校等において総計16名を受け入れてきた。今年度の農業研修生の受入及び農業専門家等を派遣し知り得た課題等を踏まえ、来年度は当該課題に対応した研修内容とする。
【反省点・課題等】
@受入研修では、農業の指導的立場にない研修生が来県している
A中央県の農家は、農業指導を受ける機会を切望している
B中央県農業指導者は生産技術の更なる向上(収穫物の大きさや量の改 善)、指導方法を習得する必要性がある
3 事業内容
1)農業研修生受入及び農業専門家派遣事業
(1)農業指導研修生の受け入れ<単県:1,423千円>
○実施時期:4月下旬〜6月下旬(2ヶ月程度)
○受入人数:1人
○研修内容:生産技術の質の向上を目指した研修、指導技術等
【今年度事業との比較】
区分 | 20年度 | 19年度 |
人数 | 1名(過去の受入研修生等で農業指導者) | 1名(本県で農業研修を受けたことのない農業関係者) |
期間 | 約2ヶ月 | 約5ヵ月半 |
内容 | ・的を絞った研修
・日本語研修は行わない | ・基礎的研修
・日本語研修(約1ヶ月) |
(2)農業専門家の派遣<単県:1,357千円>
○実施時期:6月下旬(1週間程度)
○派遣職員:農業専門家2名、交流員1名
○実施内容
受入研修生とともに中央県の農業部署、一般農家等に対し、農業指導講習会を開催する(受入研修生が主体で指導を行い、派遣職員は受入研修生の指導の補助・助言を行う)他、中央県の農業制度について説明を受ける
2)医療関係者及び栄養士派遣事業
<自治体国際化協会補助事業:2,141千円>
○実施時期:夏季期間のうち1週間程度
○派遣職員:中央病院医療関係者2名、栄養士2名、交流員1名
○実施内容
現地を視察、医療関係者と意見を交わし、総合的に医療状況(医療技術、提供される食事内容、病院管理状況等)を把握することで、再来年度からの効果的な受入研修内容を検討する。同時に、病院調理師の他、学校関係調理師や主婦等を対象とした栄養改善指導・料理講習会の開催を通じて、病院調理師の栄養知識の習得のみならず県民の健康意識を高め、野菜の消費にもつなげる。