現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成24年度予算 の 生活環境部の鳥取県における黄砂・大気粉じんの実態及び健康影響に関する基礎的調査研究
平成24年度予算
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:衛生費 項:公衆衛生費 目:衛生環境研究所費
事業名:

鳥取県における黄砂・大気粉じんの実態及び健康影響に関する基礎的調査研究

もどる  もどる
(この事業に対するご質問・ご意見はこちらにお寄せください)

生活環境部 衛生環境研究所 大気・地球環境室  

電話番号:0858-35-5414  E-mail:eiseikenkyu@pref.tottori.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
24年度当初予算要求額 2,138千円 8,046千円 10,184千円 1.0人 0.0人 0.0人
23年度6月補正後予算額 2,677千円 7,988千円 10,665千円 1.0人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:2,138千円  (前年度予算額 2,677千円)  財源:単県 

事業内容

1 事業内容

黄砂・大気粉じん中の硫黄酸化物等大気汚染物質の県内への長距離輸送及び県民への健康影響についての知見を得るため、黄砂観測日及び非黄砂日における化学成分や微生物、喘息症状の悪化要因物質などの調査を行う。



    区分

    内容

    H23年度

    (1)県内3地点(東部、中部、西部)における化学成分濃度(金属、イオン成分)の実態調査

    (2)喘息症状の悪化要因となるエンドトキシン、アクロレイン及び発がん性物質である多環芳香族の実態調査

    (3)真菌、花粉アレルゲンの実態調査


    H24年度
    (要求)

    (1)県内3地点(東部、中部、西部)における化学成分濃度(金属、イオン成分)の実態調査

    (2)喘息症状の悪化要因となるエンドトキシン、アクロレインの実態調査

    (3)真菌の実態調査

    (4)水銀の実態調査


    H25年度

    (1)県内3地点(東部、中部、西部)における化学成分濃度(金属、イオン成分)の実態調査

    (2)喘息症状の悪化要因となるエンドトキシン、アクロレインの実態調査

    (3)真菌の実態調査

    (4)水銀の実態調査

    (5)3年間の取りまとめ

2 事業の必要性


○日本への黄砂の飛来は2000年以降、増加傾向となっており、鳥取県は黄砂飛来の前線地域の一つといえる。
○鳥取大学医学部(呼吸器内科)の調査では、黄砂飛来後に喘息症状が28%増悪しており、有害金属、微生物などによる健康被害が懸念されている。
○鳥取大学医学部(健康政策分野)の健常成人へのアンケート調査結果(2009年2月〜3月)から皮膚症状と黄砂中の金属濃度との関係が疑われた。
○黄砂による健康影響に関する研究は国内ではこれまであまり行われておらず、当所と鳥取大学医学部が共同で調査を実施しているところ。
○黄砂飛来の多い鳥取県において、黄砂の飛来実態の解明と併せて、健康影響に関する研究を鳥取大学医学部と共同で継続して実施していく必要がある。

3 事業の効果

(1)成果の活用方法
○鳥取大学医学部において、黄砂飛来時の呼吸器系疾患が悪化する要因究明に活用する。
○韓国江原道保健環境院、近畿ブロック知事会関係府県との共同研究に活用する。
○北東アジア地方政府サミットの環境交流における砂漠化防止・黄砂部会に活用する。
(2)期待される効果
○黄砂による健康影響に関する知見が得られることにより、県民への健康被害予防のための啓発につながる。
○江原道、近畿ブロック知事会関係府県との共同研究により、黄砂飛来時等における大気粉じん中の大気汚染物質等の長距離輸送による影響把握が進められる。

4 平成24年度要求内訳

(単位:千円)

内訳

要求額

学会参加に係る旅費

169

医薬材料費にかかる需用費

1,931

学会発表等の役務費

38

合計

2,138

5 事業期間及び経費

(単位:千円)

区分

事業内容

事業費

23年度

黄砂・大気粉じん中の化学成分や微生物、喘息症状の悪化要因物質等調査など

2,677

24年度

同上

2,138

25年度

同上
取りまとめ

2,138

6 共同研究機関

○鳥取大学医学部、農学部
○京都薬科大学公衆衛生学分野

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

これまでの当所における実態調査結果において、以下のことが明らかとなった。

・県内3地点(鳥取市、湯梨浜町、米子市)で採取した黄砂中の金属等の成分を比較した結果、ほとんど有意な差は認められないことが分かった。
・黄砂中の土壌由来成分と人為由来成分の量を解析した結果、黄砂日を大きく分類すると、「土壌由来低濃度・人為由来高濃度型」、「土壌由来高濃度・人為由来低濃度型」、「中間型」の3タイプに分類できた。
・微小粒子状物質には人為由来成分と考えられる硫酸イオンやアンモニウムイオンが粗大粒子と比較して多く検出された。
・真菌は黄砂日の方が非黄砂日に比べ真菌濃度がやや高く、菌種別ではアレルゲンの1つであるクラドスポリウム属菌の濃度が上昇していた。また、喘息悪化要因の1つであるエンドトキシン濃度の上昇もみられた。

これまでの取組に対する評価

黄砂による健康影響について、鳥取大学医学部のアンケートによる影響調査と当所での化学分析等による原因究明を図る報告は今のところ見られていないことから、先進的な取組と考えられる。(喘息患者、健常者も含め)

工程表との関連

関連する政策内容

環境の保全・再生と活用に資する調査研究

関連する政策目標

地球環境問題への対応に資する研究成果





要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 2,677 0 0 0 0 0 0 0 2,677
要求額 2,138 0 0 0 0 0 0 0 2,138