<牧草営農>
■平成23年8月、県と鳥取市が設置した「湖山池会議」において湖山池水質浄化対策を検討した結果、「湖山池の望ましい姿」として、現在の塩分濃度を高めて東郷池程度とすることが望ましいことを確認した(湖山池:2,000ppm〜5,000ppm、東郷池:最大3,200ppm程度)
■これを受けて、県と鳥取市は地元に対し、湖山池の水を利用しない畑作営農への転換と、それに伴う支援内容を提案し、協議を積み重ねた結果、各地区とも水稲作から牧草作に転換することに合意が得られた。 → 確認書H24.1.31締結
■県は、平成24年度より国の交付金をフル活用して、各集落の営農組織が安定して牧草生産するように支援している。
⇒牧草生産を行うことにより国から経営所得安定対策(水田活用の直接支払交付金)が各集落の営農組織に交付されている。(1,600万円/年)
■しかし、平成24年11月の牧草播種の遅延や排水不良等の要因もあり、予想以上に雑草が繁茂し、年々牧草の品質が大きく低下してきたため、販売先である畜産団体は、購入に難色を示している。
■そこで、県は、H27年度に排水改善対策を実施するとともに、今回鳥取市と連携して、牧草更新を支援することにより、経営を安定化させ、持続可能な牧草生産体制の確立を図るものである。
■加えて、H29年夏期には小雨高温の影響でアワヨトウが異常発生し、収穫量に大きく影響が受けたことを踏まえ、早期に防除できる体制を構築するとともにその費用を支援することで被害拡大を食い止め、品質や収量を向上させ牧草経営を安定化に繋げる。(H30年夏期にはマメコガネやアワヨトウが局所的に発生)
<基盤整備(ため池浚渫)>
■鳥取市三津地内の水田受益をもつ「乗越池」は、湖山池の,水を渇水時の補給水源として活用していたが、湖山池の汽水湖化に伴い、補給水の確保が困難となった。
■このため、平成24年6月にボーリング調査による補給水確保を試みたが、十分な水量を確保することが出来なかった。
■この代替措置として、池の浚渫による貯水容量増とすることで地元調整を進めたが話し合いは難航した。一先ず、貯水容量増につながるため池の底部の状態の確認や山切りについて測量調査することとなった。
■測量調査した結果、浚渫土のセメント安定処理工や山切り案では概算工事費でかなり割高になることから、平成29年7月の地元説明会で干ばつ補償や外部水源から給水車による用水確保を提案したものの、地元はため池の浚渫を期待していたため強く反発。
■平成29年12月の地元説明会において、ため池近傍での天日ばっ気工法により浚渫する設計案で地元と合意し、平成30年1月には浚渫に関する協議確認書を締結した上で、平成30年〜平成31年度の2箇年工事を実施することとなった。
■平成30年7月に乗越池浚渫工事(工期は平成30年7月〜平成31年12月迄)を発注した。